はじめに
2020年の3月~4月の相場は大荒れでした。
これが暴落というかは人によるかもしれませんが、通常の上昇相場では起こりえない乱高下であることについては、異論無いかと思います。
この相場で得た?と思っていることをアウトプットしておこうと思います。
素人投資家目線風雑記なので、変なところもあるとは思いますが、ご容赦下さい。
まあ、このブログ「雑記帳」ですけどね。
考えていた作戦
いざこのチャイナウイルスが現れた時には、ついに行き過ぎた相場の調整が来たと思いました。理由は、一部の大型株(要するにGAFAM)の吹き上げでS&P500全体でみるとあまり利益が増えていないなどの状態をみて、景気サイクルの末期であると認識していました。
そのきっかけがパンデミックというのは意外でしたが。
つまり、この時点で50%程度の調整はあってもおかしくない、市場は行き過ぎるものだという考えを持っていたため、下がった値段の割に応じてドルコストでちょっとずつ買い下がっていくという方針を考えていました。
詳細は、
2月末の月次報告に記載しています。
今持っている資金のうち株に投資してもよいと考える部分から、下落した割合を元に投資額を増やしていくという変形ドルコスト平均法です。
実際どうなったのか
結論からいうとこの作戦はあまりうまくいかずに買い遅れています。
現時点ではということになりますが。
一番の問題は、最高値からS&P500がどの程度下落するかを基準にしたことです。
頭ではわかっていることですが、「
相場にいる現在の時点では、最終的にどの程度下がるかはわからない」のです。
だから、20%下げたらこの程度買うというルールをスルーしました。
ぶっちゃけ、下げ速度が速かったので今回はデカいぞと思ってしまったわけです。
しかし、少なくとも現時点では50%下げというのは遠いですね。
ルール破ったお前が悪いんじゃない…というのは確かです。
それでは先に進まないので、
人間的な感情や直感の要素を排除したシステムを構築することを考えましょう。
実際にやってみると値段をベースにするというのは、見た目よりも難しいもので、ちょっとザラ場でラインに達したけど、終値ではまだの場合など悩むポイントがあるというのと、値段を必要以上に注視するがために、もっと下げるだろうから残しておいた方が、儲かるなというスケベ心を掻き立てるのです。
もう一つの問題は、買おうとしているものがS&P500のインデックスならこれでいいのですが、個別株とか他のETFを買おうとする場合、S&Pの下落率で動いていいのかと疑問になり手が止まるという欠陥もあります。
厳密に買う対象の全ての株なりETFで%を算出するとタイミングや購入額の割り振りがややこしくなります。
あとは、無関係ですが、サテライトと称して、資産のごく一部でCFDやベア3倍ETFで遊び散らしていました。序盤はよかったのですが、後半はちょっとはっきりしないところで仕掛けて残念な結果に。
注意力散漫になるのと、ルールを無視しやすい雰囲気を作ったのは悪手でした。サテライトはコアにダメージを与えないようにしましょう。
でも、SPXSで3倍ETFの勘所を身にたたき込めたのは、今後(生き残れば)TECLを買おうという考えを持っているので、役に立つ経験だったと思います。
ちょっと授業料には高かった。
つまり、ルールの中にある程度「自分で判断する余地」があったということになります。
これは平時においては重要なことですが、戦時においてはそうではありません。戦場で冷静な判断ができる人間というのは限られており、感情や希望、習性を排除しきれないのが人間なのです。だから、新兵の訓練の最初は意思を潰して、命令に従うという反射を仕込むことなのでしょう。相場についていくトレーダーというのもまさにそうで、自らの定めるルールとシグナルに従うという反射を仕込み、意思を潰す訓練が必要なのかもしれませんね。
こういう乱高下の相場はまさに戦場であって、適切に人間が判断できると考えるのは危険です。プロは強力なアルゴリズムを使い徹底的に狩りに来ます。その中で絶対に人間が勝てないとは言いませんが。
購入タイミングは相場に従うのがベストでありますが、先ほども言ったとおりそれを完璧に実行するのは難しいです。長期投資において、タイミングを見計らうことは、利益を増大させる機会を得る一方で、本来の目的である企業の利益の分け前に預かることの妨げになる面があることも確かです。
購入タイミングは、(長期投資において)本質的にあまり重要ではないことを承知して、
戦場で無暗に判断を下そうとしないことが肝要でしょう。
但し、
購入対象については相場から離れて土日に冷静に吟味すべきです。これは自分の判断で行うべき決断です。
その判断で適切な対象に(判断が難しいなら市場全体のインデックスに)、長期投資すべきかを常に心がけたいものです。
どう行動するか
ここまでと意見を全く翻し、いつ購入するかを早速探るようなノリが始まります。
でも、これは戦場から離れたところで考えているので大丈夫です。購入対象を探るのと同じです。
以下は読まなくてもいい駄文です。
値段がだいぶ戻ってきてS&P500でいうと半値には戻ってきました。
2番底はない!と買い煽る流れも出る一方で、エコノミストの分析ではかなりの経済ダメージがあるというこちらも煽りが出ています。
要するにわからないということです。
しかし、一つ分かることは、「まだ荒れている」ということだけです。VIXの数値もそうですし、世の中もそうでしょう。
「荒れている」ということは、上下どちらもあり得るわけであって、そこでどちらかにかけようとする行為は、1/2の確率を狙う行為なので、あまり分の良い賭けとは言い難いです。
確信を持って楽観なり悲観なりの方であればどうぞ。
しかし、私はまだ1/2、どちらかいうと悲観に寄っているかな、それでも1:2くらいかなというところです。
ポジショントークではありませんが、改めて買う戦略を立案するにはよい土日だと思います。来週からの決算はまた1/2の世界なので。
そこで考えた方針は「色々あったけど、急回復とは考えにくいので、期間をルールとしたドルコストで頑張る」です。(※給与から捻出して行う積立投資とは別)
つまり、ただのドルコストですね。手を加えてしまったがために、「機械的に買う」というところから逸れたことに対し、反省をしているのです。
ある時は叩かれ、またある時は信者がいたりしますが、私の見解は、「いつ、どのくらいか」わからないが1~2年のスパンで下がる(可能性が高い)と考えられる時には便利だと考えています。
ただし、常に最適な戦術ではないし、そもそもその様な戦術はないですが。
もし、3~4年先が底なら、たぶん今一括投資してもよいはずです。底を過ぎて右肩上がりなら言うまでもなく、今すぐ一括投資すべきです。
ドルコストがハマるタイミングが丁度今なのではないか、というのが私見です。
- ウイルスの行方やそれに対しての治療薬、ワクチンが出来るかについては不確実性が高すぎる。
- 市場は"織り込む"と言われるが、織り込んでいるものの全体像は明確ではなく、思惑というかアルゴリズムが交錯する中で、本質から乖離しているように見え、却って"織り込まれていない"ことが増えているように思う。特にヘッドラインへの瞬間的な反応が増え、本質的な事象が無視されている。
- このような上下に振られる状態が続けば、脱落する参加者が増え、どこかで買いが不足する事態があり得る。
- FEDは良く言えば迅速に行動しているが、悪く言えば引き返せない危険な道へ進んでいる可能性がある。
- チャイナが脱落し、米国の覇権が継続する流れになるとしても、混乱期がある可能性がある。(チャイナがさらに膨張するなら株式相場全体にマイナス)
ということで、二番底がどうということではなく、2019年までのゴルディロックス相場は既に終わっているということだけは、改めて確認しておきたいです。パンデミックがトリガーを引いたのです。簡単に右肩上がりの相場に戻れるとは考えにくいのです。
もう一つは、結局過去データに頼っていますが、景気後退を伴うショックは少なくとも1,2年に渡り、「長期的に見た」買い場を提供してくれるものであることです。
判断が変われば、当然残り全額をぶち込むわけですが、ドルコストならそれまでは「買っている」ので完全なタイミング狙いよりは"傷が浅い"のです。
辞めておいた方がよかったこと
コア、サテライト問わずに、良くなかったなと思うことを列挙します。
- 一次的思考で行動する。
- 確率の高いタイミングではなく、微妙なタイミングで動く。
実例を挙げるのであれば、「今日はチャイナウイルスの感染者が増えたから、株価にはマイナスだ」「OPECで減産することに合意したから、原油は上がる」といった、単純な反応です。
なぜ、これがいけないのかといえば、誰でもわかることであり、要するに「既に織り込まれている」のです。
常に二次的思考を張り巡らせて、どうするかを考えるのが本来ですが、個人投資家にとって、しかも日本から投資する米国株という情報チャネルの限られるところで、それを続けてマーケットに勝つというのは、容易ではないでしょう。
そこで問題になるのが、2つ目です。
ここでいう確率は、単にチャート上のことだけではなく、アイデアに対し実現する(と読む)確率も含みますが、とにかく一番やってはいけないのは1/2に対して賭けることです。
絶対のない相場だからこそ、動くなら有利だと確信する場面か、あるいは確率を無視して、決められた戦略に則るかのどちらかにすべきだということです。
最後に
最近色々情報収集をして、そこから世界観をもって対応していたのですが、あまり効果がないので趣味の世界として、投資判断には辞めておこうと思いました。呟くだけにします。
そんなに器用じゃないから、全部情報カットしようかなぁ……(笑)
注釈
本項では、所謂新型コロナウイルス(COVID-19)をチャイナウイルスと呼称します。
これは発生国を明示的にするためのものであり、チャイナによる情報戦に対しての意思表示となります。それ以上の意図はありません。