2019年6月25日火曜日

20190625:奥20、奥14、奥31、御岳登山鉄道、御11

不意に休みを取れそうな場所だったので、平日でないとダイヤ的に行きづらい奥多摩へ行ってきました。


西東京バス 奥20系統 奥多摩駅~鍾乳洞




まずは、平日限定の奥20系統鍾乳洞行。
平日の朝・夜と休日は、奥21系統東日原行として運行されるので、鍾乳洞まで運行する便は限られます。
また、この便は途中大部分の区間を占める日原街道が狭隘なこともあり、車掌が同乗するツーマン運行となっています。

奥多摩駅を出ると、まずは青梅街道に出て、すぐに右折して日原街道に入ります。
栃久保のバス停までは、集落があり、左手には奥多摩工業の工場もあり、人の生活が伺えます。
その先は山の中といった感じですが、大沢バス停あたりまでは、拡幅工事も進んでいる様子で、そこまで狭いという感じでもありませんが、拡幅されていない部分は狭いです。




大沢バス停を過ぎると、日原川を渡り、この橋からいよいよ道幅が狭くなるという感じになってきます。
なお、左手には釣り場があるようです。
この先は、中型バスでも道幅一杯の区間が続き、対向車が来るのであれば、下がってもらうしかないようなところで、さらに崖が迫っているので、見通しも悪く、車掌と運転士が二人で注意して進んでいくといった様子です。
最も、平日午前中というところで、対向車が少なかったのでスムーズでした。

川乗橋バス停では、登山者が数人降りていきました。車両通行止めと書いてある林道のような道がありましたが、ここを進むと、名栗や清東橋の方までいけるらしいです。

岩松尾根バス停の先で日原トンネルに入ります。速度がそんなに上がらないためか、長く感じます。
トンネルを抜けるとまもなく日原の集落に入り、東日原の折り返し場が見えます。


集落内とその先の鍾乳洞までの道はさらに狭くなり、定時性や安全の確保のため、ここで折り返しになるのは止むを得ないのかもしれません。
奥多摩駅で駐車してバスに乗せる方向にした方が、住民にとってもよいような気がしますけども。

日原の集落は、山肌に寄り添うというかへばりつくというか、なんとまあかようなところにも人は住むのだと思う限りです。
効率という点からみれば、なるべく中心集落に集住してもらうようなコンパクトシティといった感じが求められるのでしょうが、こういうローカルな場所がなくなれば、当然ローカル路線バスの旅はなくなってしまうので、残って欲しいと無責任ながら思います。




集落を抜けるとこのような狭い道になり、退避スペースといえるような場所はあるのですが、普通乗用車同士ならともかくバスが相手で足りるのかというと悩ましい感じもします。



日原街道と林道が分岐する手前の橋の前に、丁度少しだけ開けた場所があり、そこでバスは終点となり停車しました。
さて、ここが終点なのは知っておりましたが、このバスがどこで折り返すのか。
そこに言及されている情報が見当たりませんでした。(最も気にする人はかなりの少数派でしょうが)

答えは……


日原街道と林道の分岐を使って、公道でバックして折り返すでした。
同乗の車掌が降りて、誘導しながらバック。林道のところで発車時刻まで待機でした。

なお、折り返しこのバスに乗りましたが、乗ってくる人はなく、終点まで快適なソロバスでした。


西東京バス 奥14系統 奥多摩駅~峰谷




奥多摩駅から奥多摩湖方面へ行くバスは、奥多摩湖止まり以外に、青梅街道を直進していく留浦・鴨沢西・丹波行と、深山橋から国道139号を通っていく小菅の湯行、峰谷橋から峰集落へ入る峰谷行の3方向があり、今回は1日3本と貴重な峰谷行にのりました。

峰谷橋までのことは、丹波行の記事に譲ります。
なお、奥多摩湖はちょっと少ない?かもしれませんでした。




峰谷橋交差点を右折するとき、乗務員氏に話しかけられました。
間違えてないか?と。まあ、観光にいくような場所もありませんしね。
趣旨は説明して、少しお話する機会がありました。

さて、路線はというと先ほどの日原街道までの狭さではありませんが、やはり狭い道が続きます。先ほどより鬱蒼した感じはありませんが、冬は凍結して危ない上に、国道ほどメンテされていないので気を使うというのは、乗務員氏から伺いました。

学校前というバス停は、既に廃校になっているようで今は奥多摩フィールドというレンタル可能な施設になっているそうです。



集落は、道沿いに家が続いているくらいですが、あまり人の気配はありません。
実際、この集落は殆ど高齢者しかいなくて、子供は高校から通えなくので、そこで出て行ってしまうとのこと。
それが切れると、渓流釣り場がありますが、平日は殆ど営業していないようで、無人でした。
釣り場の少し先で左右に空きスペースがある箇所で下ろされ、バスは折り返しました。



右の空きスペースに突っ込んだあと、左手前の砂利のスペースに突っ込んで、発車時刻を待ちます。
ここからも鷹ノ巣山を目指すことが出来るようですが、バスが少ないからか主要なルートではないらしく、休日に登山客がいるだけのようで、殆どは今日のように閑散としているようです。

なお、次に清東橋に行くと言ったら、そのバスも俺だということで、行程のことや周りのことなど色々教えていただきました。


西東京バス 奥31系統 奥多摩駅~清東橋





清東橋行は、奥多摩駅から青梅線沿いに川井まで行ってから、北上していく路線です。
午前中は本数が少ないものの、午後は1時間に1本程度あり、乗務員氏曰く「学校の統合のときにお金が出た」ということで、学生の帰宅時間帯が部活とかでずれることに配慮されているのでしょう。

この便は平日の昼間ということもあってか、誰も乗ることなく奥多摩駅を出ます。
まずは、奥多摩駅入口交差点を直進します。次の奥多摩中学校バス停は、西東京バスの氷川工場があり、数台のバスが止まっていました。

その先の神庭(かにわ)は比較的新しい住宅地のようでした。すぐに左折し、海沢大橋を渡ると、青梅街道を右折し川井まで道なりで進みます。
奥多摩駅から西の青梅街道沿いと比べると、多少集落が増えていますが、やはり山が目立ちます。

白丸は、青梅線の駅もありますが、道路からは小さな集落が少し見えるだけです。
次の鳩ノ巣はもう少し大きい感じで、飲食店も少しあります。
釜飯屋がここにあって、ここが本家だけど、そこから独立したお店がこの路線沿いにあって、そっちの方が今は人気とかそういう話を聞きました。最もどちらによる時間もなかったのですが。

その先も順調に進んで青梅線で4駅分、川井まで来ました。ここで1人、学生が乗ってきました。
川井の交差点を左折して北上します。ここは、峰谷よりも多少ですが広く感じられます。

塔の沢バス停の先から集落に入り、この先に件の釜飯屋がありました。平日でお昼時を少し過ぎているので、そこまで人はいないようでしたが、休日になると駐車場待ちも出るそうです。テレビに取り上げられてからだみたいなことを伺いましたが、車があればそこまでの場所でないとはいえ、中々影響力のあるものです。

その先の日向というバス停で先ほどの客がおり、その次の上日向は折り返し場があります。一部便がここで折り返すようになっています。が、今このバスには1人しか乗っていないので、そこで需要の差(折り返す意味)があるのかは不明です。

上日向からも同じような雰囲気が続き、終点の清東橋はキャンプ場の手前の一見すると駐車スペースのような感じのところで、そこにバックで突っ込んで終点となります。

この先の話を乗務員氏としていたので、すっかり写真を撮るのを忘れてしまいました。
元々御岳は1時間で神社までいって帰ってこれると思っていたのですが、それは無理だということを教えてもらい、ダイヤの都合もあって、川井からケーブル下へ行くバスが吉野街道から曲がる中野というバス停まで歩くのがよいとなりました。
実際歩いてみると、川井から中野まで近く、20分程だったので、滝本駅まで歩いたのですが、20分弱とはいえ、最後の坂がきつく、ここを歩くのはおすすめできないと身をもって知りました。
結果、時間に余裕はできましたが、素直に鳥居の下で待ってた方が体力的に楽でした。


御岳登山鉄道 滝本~御岳山




ケーブルカーなんて果たして何年ぶりだろうかというくらい。
しかし、誰も乗ってこないのでソロバスならぬソロケーブルカー。

滝本駅を出ると、物凄い傾斜を登っていきます。
25度ということで、先ほどのバス通りの標識が15度でそれでも険しいのですが、25度ともなるとひっくり返りそうなものです。

さて、展望はというと鬱蒼とした木々の中を登っていくので正直あまりよろしくありません。



滝本と御岳山の両駅から同時に発車するので、中間地点で必ずこのような交換があります。降りてくるケーブルカーにはそこそこ人が乗っているので、やはり御岳山には先ほどのバスの乗務員氏がいうとおり、登山客が多く、早く別のコースから登って、ケーブルカーで下るという人が多いのでしょう。
下りの方が疲れているし、意外とふんばりが聞かないこともあるので、事故防止という点でも合理的なプランだとは思います。

そうして約6分で終点の御岳山駅に到着します。ここから御嶽神社は約30分。事前に聞いて覚悟してましたが、最後ののぼりと階段はきつかったです。


西東京バス 御11系統 ケーブル下~御嶽駅~青梅駅



ケーブル下と御嶽駅を結ぶ御10系統は、わずか8分の短い路線で、駅とケーブルカーを結びます。平日の最終便のみは、青梅営業所への入庫を兼ねて、御11系統青梅駅行として運行されます(出庫は昼間に1本だけ青梅駅からあります)。

なお、ここの折り返し場についてですが



道路から右折で入って、前へ突っ込みます。
その後、乗客を降ろし(今回は女子学生1人だけ)、離れたのを確認してから、バックで上の写真のように突っ込んで、客扱いをします。
そのような運用なため、複数個所に、ドアが開くまでバス停の行灯が立っている石垣部分から降りるなと注意書きがあります。

最終なのでケーブルカーから乗り換える人…もとくになく、ソロバスのままケーブル下を発車します。
先ほど酷く苦労して登ってきた坂道を、バスは颯爽と下っていきます。
そして、鳥居のところの中野バス停を過ぎて、吉野街道へ右折。

途中二つのバス停も乗降なしで通過し、御岳橋を渡ると御嶽駅です。
駅から青梅街道を挟んで向かいに折り返しスペースがあり、普段はそっちへ入るのだと思いますが、これは入庫便なのでそのまま青梅街道を進みます。

この先は青梅街道を直進しますが、青梅線の駅の付近にしかバス停がなく快調に進みます(元々入庫便なので乗る人いないでしょうけど)。
ちなみに軍畑駅入口までは、都営バスの梅01系統と並行しますが、このバスは平日のみ、梅01は土休日のみなので、出会うことはありません。

青梅市に入ると、奥多摩町の区間よりも明らかに道路沿いに人家や施設が増えているのがわかります。
沢井駅入口バス停では、小澤酒造という澤乃井というお酒を造っている酒造やその関連の建物が目に付きます。ここは酒造見学もできるそう。

宮ノ平駅を過ぎてしばらくすると、裏宿町の折り返し場があり、ここからは本格的に都営バスのエリアになります。
ここもバス停はなく、そのまま停車せずに青梅駅に到着します。営業エリアを争う気はなく、単純な出入庫と代行輸送などを考慮しての路線なのでしょうか。


おまけ 御嶽神社


神社にいたる参道には、昭和のまんまといった風情のお店や宿坊が多数あります。



この写真を撮ったのは、4時半頃ですが、飲食・お土産の店は全てしまっており、宿坊も開いているところとそうでないところが……。早い。



ここからの階段は、既に疲れている身にはつらいです。




登りきるとこのとおり。
殆ど人が居ないのですが、静かで雰囲気がよかったです。