2023年6月10日土曜日

LGBTQ理解増進法をごり押しする意味

はじめに

サミット前に成立……とはならなかったのものの、LGBTQ理解増進法の提出が事実上決まった情勢であり、提出されれば自公は賛成するため、他野党の動向に関わらず成立は確実かと思われます。

そもそもこの法律は必要なのか?何が問題なのか?を私見を交えて述べたいと思います。

なお、検索した限り全文はわからなかったため、法案の内容については自民党・橋本岳議員のサイトにあった資料を確認しています。

衆院に提出されました。

一部を後から追記しているため、→で追記・補足している箇所がある旨、ご了承ください。


LGBTQに対する個人的見解

まず先に、私自身がLGBTQを如何に捉えているかというと、私は当事者ではありませんが、基本的には個人単位では自由であればいいと思います。日本は歴史的にも同性愛には寛容な面を持つ文化であり、宗教上の理由もないため、国民全体の意識としても特に差別的な感情を持つというものではないと考えています。

一方で、憲法でも「公共の福祉に反しない限り」という制約があるように、例えば同性婚が認められない等の合理的な区別が、所謂シスジェンダーである一般的な人と比べてあることは妥当だと考えます。

ただし、「性的志向及び性自認の多様性に関する理解」という思想に関しては危険視しています。本稿の主要な論点ではないため、詳細は割愛しますが、下記問題点を感じます。

  • 子供の性的な理解・志向の形成に悪影響を及ぼす可能性(生物学的には異性同士で恋愛・性行為・生殖を行うものであるが、同性愛的なものに惹かれる可能性が高まる)
  • 恋愛をしようとしても、相手に様々な性的志向の可能性が考えられるとなると躊躇する可能性が高まり、晩婚化・非婚化に拍車をかける可能性
  • 同性愛カップルに何らかの手段で、子供が出来た場合、子供への影響がわからない点
  • 性的認識・志向を都合よく切り替えることで、性犯罪や性搾取が増加する可能性


この法案の問題点① LGBTQだけ別途権利を認める必要性はなにか


日本国憲法は、LGBTQに限らず全ての国民に対し、平等に基本的人権を定めています。

第十一条 国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。

第十二条 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

第十四条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

もちろん、憲法が制定された時代には、LGBTQとか性自認・性同一性の概念は無かったと思いますが、このように新しい要素が増えたとしてもカバーできる条文になっています。

そのため、この法律案に記載されている目的というのは、既に日本国憲法で保障されていると解されるものであり、新たにLGBTQに絞った法律を作るということは、それだけ重大な問題が起きているということになるのですが、実際はどうでしょうか。

法務省のホームページには、人権相談等の統計情報が確認できます。このような法案が出る以上、性自認あるいは性的志向について多数の相談があるのかなと思ったところ、下記の通りです。


相談の総数が16万件に対し、性的志向に関する差別が47件、性自認に関する差別が81件でした。要するに、殆どLGBTQに関する問題はないのではないかと思われる内容です。

これは、人権侵犯事件のデータや、他の年月のデータでも傾向としてはほぼ同じです。なぜ、これだけしか問題は発生していないのに、LGBTQ理解増進法が必要なのか。他の法案より先に審議しなければならないのか。国民に対し説明する義務があると思います。 

正直なところ、経済や安全保障の問題、規制緩和、役人の裁量縮小、減税、少子化、外国人問題、WBPCなどの公金チューチュー問題等々、遥かに優先度の高い議題が山積しているわけで、こんなものを審議している暇は全くないと考えます。


この法案の問題点② 当事者の認識しか判断できるものがない


この法律案では、下記の定義があります。

(1)「性的指向」

恋愛感情又は性的感情の対象となる性別についての指向

(2)「性自認」(維・国案ではジェンダーアイデンティティ) 自己の属する性別についての認識に関する性同一性の有無又は程度に係る意識

これらは、いずれも当事者の認識で決まるものです。特にトランスジェンダーについて、銭湯やトイレ等性別で分けられる空間における問題がクローズアップされていますが、客観的にこの人がトランスジェンダーかどうかわからないのに、とりわけ女性側のシスジェンダーに配慮を強制するような内容になっているというのは、一般の国民に対しては、不利益になるリスクが高いわけです。

法律として明文化するのであれば、この程度では定義として不十分であり、これらの概念が客観的にどう判断するのか。全国民が理解できるものであり、特定の思想に基づくようなものではない、憲法上保障されている普遍的な人権概念に適合するものであるべきです。


この法案の問題点③ 思想の押し付け&公金チューチュー


この法律はよく理念法という言い方がされます。しかし、これは明確に違うと思います。確かにLGBTQを差別(定義は?)してはならないと書いていますが、罰則はないから理念法という言い方をされているのかもしれませんが、単に理念を示すだけではなく、LGBTQへの理解増進を国や地方自治体、民間に要求するものになっています。
7 施策・措置等
(1) 国による 調査研究の推進
(2) 国・地方公共団体、事業主、学校の設置者・その設置する学校による 知識の着実な普及等
(3) 国・地方公共団体、事業主、学校の設置者による 相談体制の整備等
(4) 国・地方公共団体による民間団体等の活動の促進

普遍的な差別の禁止については、既に憲法に書かれています。しかし、「性的志向及び性自認の多様性に関する理解」というものは、私にはこれは特定の思想・イデオロギーに該当するものと考えます。

言い方を変えると、「政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」状態を作るために、「性的志向及び性自認の多様性に関する理解」する必要はないということになります。ざっくりそういう人もいるかもしれないねくらいの認識でも、「政治的、経済的又は社会的関係」上の配慮をすることは可能なはずで、それ以上個人の志向に関する理解を強制することは、それこそがむしろ個人の自由に対する侵害(憲法第十九条に反する)であると考えます。

しかも、この「性的志向及び性自認の多様性に関する理解」というものが、具体的に何なのか法案からはさっぱり読み取れないため、国・地方公共団体、事業主、学校はどのような内容の教育・研修を行うことになるのかわからず、その内容の決定過程もブラックボックスであることです。


さらに問題なのは、これらの「施策・措置」には、お金がかかるということです。「専門家」と称する人間が調査に関わったり、普及に必要な講師や相談員を務めるとかになれば、当然対価を支払うことになります。これは国が税金を使って特定の思想を強制するというものであり、およそ自由主義国家では認められないものです。

また、「民間団体等の活動の促進」は、今東京で発生している困難女性支援に関わる団体(所謂WBPC)の不正会計や目的・効果が不明瞭・不適切な事業への公金の支出が行われている問題に関しての反省が踏まえられているものとは思えません。これが緊急性の高い問題であれば、多少の不正があったとしても救われる人がいればいいと解することも可能ですが、先述の通りLGBTQ問題はほぼ実態はなく、緊急性の欠片もないのが実態であります。

→維新・国民民主案で成立する場合、「民間団体等の活動の促進」は条文からは消えます。ただし、付帯決議等で残る可能性もありますので、注意した方がいいと思います。


この法案の問題点④ 差別の定義が曖昧


類例というと語弊がありますが、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律だとこうなっています。

第七条 行政機関等は、その事務又は事業を行うに当たり、障害を理由として障害者でない者と不当な差別的取扱いをすることにより、障害者の権利利益を侵害してはならない。

第八条 事業者は、その事業を行うに当たり、障害を理由として障害者でない者と不当な差別的取扱いをすることにより、障害者の権利利益を侵害してはならない。

よく見るとサヨクが批判していた「不当な」という文言が普通に入っていたりしますが、それはさておくとしても「権利利益を侵害してはならない」という風に書かれています。

実際の細かい差別の定義は、条例にもあるようです。

LGBTQ理解増進法と違う点は、

  • 障害者が何かという点については、医学的・客観的な証拠があるため、他者から予見可能性がある。
  • LGBTQ理解増進法は、「差別はあってはならない」と曖昧で内心に踏み込みかねない内容だが、障害者差別解消法には「権利利益を侵害してはならない」と行為に関して記載されている。
だと思います。1つ目の点は、既に前段で触れていますので割愛します。

私が重要だと思うのは2点目で、先ほどの繰り返しにもなりますが、差別や多様性の理解といった内容は、内心に関わる部分であり憲法第十九条に反するものだと考えます。「権利利益を侵害してはならない」であれば、内心ではなく具体的な行為に対するものであるため、これは憲法十三条や十四条に適合するものと思います。


これは極端な例ですが、LGBTQや障害者は見たくもない、隣にいない方がいいと思っている人がいたとしても、そう思うこと自体を禁止したり罪に問うことはできません。これは思想統制であり、民主主義国家ではあってはならないものです。そして、思想だけでは、それを表に表現したり行為としない限り、他者に対し危害を加えたり不利益を与えるものではないため、人権として保障されるというのが、基本的な考え方です。

一方でそういう個人の信条や感情で、他者に対し危害を加えたり不利益を与える行為としうのは、他者の人権を具体的に侵害するものですから、これは許されないものになります。そのため、憲法の条文を具体化するために、障害者については障害者差別解消法が存在するということになります。

 

まとめ

ここまで触れて来たとおり、LGBTQ問題は緊急性があるどころか、実態に乏しく、何を守るために立法をするのかという立法事実がないわけです。あるとしたら、LGBTQ利権、サヨク利権でしょうか。

その上で、LGBTQというものに対し、客観的にそれを他者が判断する手段が無く、特定の思想を押し付けたり内心に踏み込む可能性のある内容になっており、かつ目的とするところが曖昧ということになります。

残念なことですが、障害者に対する不当とも言える差別的な取り扱いと具体的な権利侵害があったため、障害者差別解消法という法律があり、それによって許されないことが明確になり、それを啓発するための教育・研修があるわけです。

しかし、LGBTQはそのような実体的な問題がほぼないため、単なる思想の押し付けに近いものとなっており、民主主義の基本原則としても、公金の使い道という意味でも、本来抑制的にやるべき類の教育・研修を非常に安易に行おうとしているという点で、危険なものと感じました。


現下(6/10)時点の情勢では、提出された3案のうち一番マシな維新・国民民主案を自民党が丸のみして成立すると言われています。確かに民間団体に関する記述が消えたことで、公金チューチュースキームの一部が先送りされることになるという点ではマシではありますが、ここまで触れてきた本質的な問題は一切解決されていないことから、反対という点については全く変わらないものです。

残念ですが、投票行動で既成政党・議員に知らしめていく他ないと思います。少なくとも本法案に賛成している政党に対する比例区での投票、賛成している議員への選挙区の投票は控えたいと思います。


参考文献

性的マイノリティに関する偏見や差別をなくしましょう(法務省)

https://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken04_00126.html

【人権侵犯事件統計 統計表】(法務省)

https://www.moj.go.jp/housei/toukei/toukei_ichiran_jinken.html

LGBT理解増進法案と銭湯について(自民党・橋本岳議員)

http://ga9.cocolog-nifty.com/blog/2023/03/post-8bde28.html

自民党提出案全文

https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g21105013.htm

日本維新の会・国民民主党案

https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g21105016.htm

2023年5月21日日曜日

20230502:常陸太田

金砂61系統 常陸太田駅~市役所~常陸太田駅~上坪




この路線は旧金砂郷町エリアの南部を回るバスで、一部のルートが前回乗った金砂64系統と同じか近いところを通ります。

常陸太田駅を始発とし、市街地を一周して再び駅に戻ってから上坪へ向かうルートですが、直近4/22のダイヤ改正で11:50に常陸太田駅に着く水郡線と二度目の駅発車の時間が接続できるようになったので、早速乗ってみました。

が、市街地を一周して誰かが乗ってくるわけではなく、接続する水郡線から乗ってくるわけではなく、私一人を乗せて出発します。総合福祉会館へ寄ってから佐竹南台の入口までは金砂64と同じですが、ふれあいセンター・峰山小学校下のバス待機所(おそらく佐竹車庫)を経由する金砂64に対し、この路線は佐竹南台NTの中を通りますが、佐竹南台東から先は再び同じルートに入り、梵天山入口で河合駅方向へ左折します(金砂64は右折)。

河合駅手前の上河合三丁目から右折して集落内に入り、粟原町に入ります。この粟原町仲まではこのバスとは別に峰山小学校からの路線(太田75)があります。

粟原町の北には小島町で、ここの島町西にも別に峰山小学校からの路線(太田76)があり、非常に細かくスクール便が存在します。

さらにこの先県道62号線を超えた先の集落内に小島中小鶴というバス停があります。ここには金砂郷小学校~花房中~上坪~小島中小鶴という金砂57の起終点であり、要するに小学校の学区が異なるエリアに入ったということなのでしょう。

集落内から県道62号線に戻り、さらに県道61号線との交差点が中野十文字バス停です。ここにはこの系統と先ほどの金砂57に加え、別経路で竹越を起終点とする金砂58のスクール便も通るのですが、いずれも本数は少ないです。

松栄の交差点をすぎ、久慈川にかかる橋の手前まで来ると右折します。久慈川の先は那珂市の瓜連なので、常陸太田市の外れまで来ており、水郡線の瓜連駅にも歩けない距離ではないと思います。最後の松栄の集落は、バス一台+アルファ程度の狭いところを抜け、県道62号線にぶつかったところを右折し、少し走ると上坪の終点となります。特に折返しの設備はなく、回送になったバスはまっすぐ走り去っていきます。その先は中野十文字バス停の方向です。


この後は、北へ3kmちょっと歩き、上宮田代から戻ってきた金砂64系統にJA常陸金砂郷支店前のバス停から乗りました。


この青木バス停は、金砂64の経路上に存在しながら、なぜかスクール便しか止まらないバス停。なぜかはわかりませんが……。



花房町エリアを一周するため、この後反対側のバス停にも止まります。

この後、常陸太田駅に戻って、少しバスを撮っていましたが、先ほど見送った上坪行のバスが東染明神行としてやってきました。ある程度同じ路線を走るようになっているのかと思ったら、全然場所も路線も違ってびっくりしました。



太田79系統 総合福祉会館~常陸太田駅~機初小学校~瑞竜中学校~逆久保上





常陸太田駅から、逆久保上へいくバスに乗りました。11時台のバスだと往復バスで戻ってこれますが、逆久保上の最終が12時であるため、この便の場合はバスだけでは戻れません。ただし、1kmちょっとほど峠を上った先に、大間ヶ沢のバス停があり、ここには16:45発の最終が残っているため、歩けば14時台とこの次の15時台のバスでも帰ってこれます。

このバスはちょっと複雑な経路を通り、駅を出てから旧市街地を北上し、中城町の交差点を右折して国道へ下り、市役所に寄ってからバイパスへ出て新しく通るようになったフォレストモールを通り、馬場坂下からまた国道へ出て、左折しバイパスを超えて新機初橋から機初小学校へ寄ります。この際に後から常陸太田駅を出た造宗行が前に出ます。




この小学校では児童は乗ってこず(先生が合図していた)、一旦先ほどの道をアンダーパスしてから再び戻り、新機初橋を渡りバイパスを越えて国道へ戻り北上して、瑞竜中学校へということで、同じ場所をぐるぐるしているわけです。国道沿いのスーパーのあたりから1名地元の高齢者が乗っていましたが、利便性を上げようとあちこちに寄った上に、スクール便の役割までもたせ、結果遅くなるという田舎のバスあるあるという印象を受けます。

おまけにこの日は理由不明ですが、瑞竜中学校に自家用車で学生を送迎する車が列をなしており、この辺りの道幅が狭いため、バスが通れず、中学校の教師か職員かが誘導して道を開けるまで10分近く待つことになり、余計に遅延しました。

特別支援学校下を通って国道へ戻ると、西河内入口までは里川入口方面の路線と同じ経路を通り、逆久保上方面のみの道に入ります。

このあたりの集落は、山間の景色で同じ常陸太田市とはいえ、上坪あたりのものとは全く異なるものです。




ひたすら山を登っていき、集落の最奥が逆久保上のバス停です。折返し場があり、バス1台が止められるスペースがありますが、乗ってきたバスはそのまま回送で走り去っていたので、大間ヶ沢方面を通って行ったものと思います。



バスが去っていた山をこちらも登っていきます。この日は天気が良かったためとても暑かったです。峠の頂上付近には、十国峠公園というものがありますが、公園として整備されている様子もなく人気もないので、ちょっとここで休憩するという感じではありません。桜の季節はきれいらしいですが……。

公園から先は下りに転じ、ほどなくすると大間ヶ沢の回転場があります。回転場の写真を撮っていると、ダイヤにないはずの回送のバスがやってきます。本来であれば、以前紹介した通り、誉田小から大間ヶ沢までのスクール便があり、その折返しが乗る予定の営業所行です。

運転士さんに、これが太田営業所行か確認するとその通りという回答をいただき、誉田小からのスクール便は本日は小学校側の都合で休止となったため、直接大間ヶ沢まで回送してきたということを伺い、その他諸々運用や路線についてお話を伺うことができました。

ネットに公開することが適切ではないかもしれないので、詳細は省きますが、同じように常陸太田エリアのバスに乗りたい人に役に立つ話を一つだけ共有すると、私はダイヤの学校休運休というものについて、長期休暇とかカレンダー的に学校がやっていない時に運休になると思っていたのですが、実際の運用はもっと細かく、対象となる学校から前日までに連絡がきて、運行・運休を決めているそうです。

道楽で乗るのに営業所に問い合わせをする人もあまりいないとは思いますが、地元の人がちょっと今日は使うかぁと思っても、営業所に問い合わせないと動くかわからないというのは非現実的なわけで、スクール色が濃いというか、むしろスクールバスそのものといっても過言ではないということになります。スクール系統でしか通らない経路、終点もあるので乗りたい人もいるとは思いますが、注意していただきたいと思います。


太田63系統 大間ヶ沢~常陸太田駅~太田営業所



ということで折返しのバスですが、こちらは学校休運休の記載はなく、行きの便が学校休運休なので(記載ミスということはないとしても)謎だったのですが、こちらは営業所に入る関係か平日は運行されますので、逆久保上から歩く予定でも安心です。

集落内は、特に旧道を通る部分で狭いのですが、運用は大型車のためギリギリのところもあり、運転士さんとしても苦労する(中型の方が運転しやすい)そうです。でも、この規模でないと捌けないそうなので、児童はそれなりにいるのでしょう。

2023年5月7日日曜日

日本が成長しない理由

はじめに


日本が成長しない理由について、最近色々なデータや情報収集をし、政治の動きも見て考えに至ることがあったので、久々にこのブログでお気持ち表明をしておこうと思いました。


増税大好き


日本(の政治家と官僚)は異常に増税が大好きです。当たり前のことですが、増税は景気を冷やします(=成長を妨げる)。こんなことは消費税増税の効果を見れば、小学生でもわかることです。

もちろん、景気が過度に過熱しているときに(どこからが過度かという議論はありますが)、冷やすことが必要なことは理解できますし、再配分や社会的に望ましくないことへの抑止(例としてはアルコールとタバコ)として、税が必要なことも言うまでもありません。

しかし、日本の場合は、景気の状況や社会的に抑止すべきかどうかとは無関係に、財源が無いからという理由(本当に正しい?)で、増税論が常に渦巻いています。

今も防衛費を上げなければいけない(何故上げる必要があるのかについては本項の趣旨と反するため省略しますが、過去記事とかで書いていると思います)ということで、「防衛増税」なんてパワーワードが出現したりしています。



上記の記事もそうですが、この人たち本当に増税好きだなぁという感想しかありません。もちろん、増税以外にも防衛費を確保する手段はあります。それがメディアで出ているかは別として。こちらは既にTwitterで述べましたので、それを引用します。一連のスレッドをご覧ください。


上記②に相当する、所謂埋蔵金は髙橋洋一氏等が指摘されており、外為特会(そもそも変動相場制の国が介入資金を大量に確保しているのがおかしい!)や国債の償還費(60年償還ルールは日本のみ)という箇所が有力視されています。もちろん、直ちに全額が現金として出現するものではないとしても、3~5年程度の防衛費の差分は確保できると言われています。


また、予算カットにしても、最近炎上しているColaboなる女性支援の委託費問題など(これは東京都の問題も含みますが)、国民目線で見た時無駄なものというのはいくらでもあります。当然一部の人にしか恩恵が無い予算もあり、それを多数決で潰していくのが正しいのか?という問題もあります。方向性を示せば、下記のいずれかになると思います。

  • 必要な事業だけど無駄が多い「手法」を改善するもの。
  • そもそも税金で行う必要がないものを無くすこと。

前者は、主にデジタル化を指します。一時期ハンコをどうするかなんて話題もありましたが、紙ベース・書類ベースのものをデジタル化していけば、基本的により少ない人員で同じアウトプットが出るというのは、民間では当たり前に行われていることです。そのようなインセンティブが政治家や官僚の側になかったこと、そのようなサボタージュに対して監視の行き届かない国民が居た事で、ここまで致命的にデジタル化・効率化が進まなかったのではないでしょうか。

後者については、悪夢の民主党政権で「事業仕分け」として断行された結果、必要なものが消えていって日本の国際競争力を失わされたということもありました。

金額の多寡に関わらず徹底的に議論されるべきですが、特に個人的に問題意識があるのは医療費です。もちろん、健康保険の制度自体が不要なんて極論を言う気はありません。しかし、今の医療、とりわけ高齢者医療については、問題があると言わざるを得ないわけです。医療というのは、それを受けることで健康な状態を取り戻して本来出来るであろう生活に戻ることで、QOLを上げるというのが本来の趣旨です。

その観点から考えると、そもそも衰えに起因するようなものに治療をしてもお金と時間をかけて、QOLは上がらないということになるわけです。参考資料として、医療費がいつかかるのかという点をみてもらいたいのですが、殆どの場合寿命の末期に多額の医療費がかかると思います。それって当然じゃない?と思われるかもしれませんが、何のために医療を受けるのかという観点に立ち返るとおかしくないでしょうか。若くて体力があるときの病気ならば(全てではないにせよ)、治療を正しく行えば、元の生活(に近い形)に戻れます。その後の人生の年数を考えれば効果的が高いわけです。高齢者になってからの病気は、治療しても元の生活に戻れる期間は短いですし、そもそも戻れないケースも多いのです。

(こういう話は嫌われると思いますが)生産者ではない高齢者にお金をかけて治療を施しても生産力には貢献しないという点も見過ごせません。

つまり、私は「その医療は健康保険で行わなければいけないのですか?」と問うているのです。言い換えれば、憲法25条の「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」の最低限度はどこなのかという事になります。

最低限度はどこか?その上でどこまでは社会便益上、健康保険で行う価値があるのか?どこからは「贅沢品」なので、自己負担で行うべきなのか。議論の余地はあると思います。


国債については、もうマクロ経済学を無視して、企業や家庭の「借金」と国債を同一視している(としか思えない言動)からしてお察しという感じです。そもそも防衛力をはじめとする国家の基礎インフラは今を生きる国民だけに必要なものではなく、また受益も同様です。未来に生まれる国民も含めて、皆に等しく必要なものである以上、その負担も完全にではないにしろ応分にしていかなければいけません。増税で賄うということはすなわち今を生きる国民にのみ負担をさせるということを示しますが、なぜそうでなければいけないでしょうか。これを「マナー」とか言ってしまう議員もいましたが、その程度の見識で国会議員を務めていることそのものが、国民に対して「失礼」と言わざるを得ないものであります。


このことについて、首相や税調等増税を主導する勢力が十分に説明し、増税以外の選択肢がないと示したとは私には思えないわけですから、増税好きだなぁという感想に至るわけです。

これがなぜ日本が成長しない理由に繋がるのかと言えば、増税の蓋然性が高すぎることで投資がされなくなるのです。増税をすれば景気が冷えるわけですが、このようにしょっちゅう増税議論が沸き起こり、隙あらば増税ということでは、その度に景気が冷え込む等の理由によって自社の製品やサービスが売れなくなると考えるのは自然なことです。近い将来冷えるとわかっているところに対し、新たな投資をしようとする人はいますか?

当たり前ですが、景気が冷えれば需要が減るわけで、そこで投資した結果増えた生産能力が丸々余ることになれば、投資資金を回収できないどころか、倒産のリスクになるわけです。しかし、投資なしで成長するのかと言えば、それもないわけです。


また、常に増税について景気動向を全く無視して進めてきたことも言えます。増税が景気を冷やすことは理論的にもデータでも明らかなわけですから、当然やむを得ず増税をするのならば、それに耐えるだけの景気であるのか。あるいは景気が過熱しているために、冷やす必要性があるのかということが、当然議論されるべきなのですが、何故かこの国では税制は財源問題にだけ紐づいており、経済的な側面を無視してきました。数少ない例が安倍氏の消費税増税の延期ですが、最終的には増税は実行され、結果は見ての通りということになります。


場当たり的な給付・補助が多い


増税と密接に関わるというより、むしろ表裏一体とでもいうべきかもしれませんが、ずっと成長しない異常事態が続いているため、ちょっと何かがあると「景気対策」を打たなければいけなくなります。

それ以外にも少子高齢化や東京一極集中等様々な課題があり、それらに対応するためにも給付・補助は沢山行われています。

問題は、これが本当に最も効率的かつ適切なものなのかという点について甚だしく疑問があるのです。例えば、内閣府のサイトで経済政策の給付金を見てみると住民税非課税世帯に対し、複数の給付金が行われているようです。

生活が困窮している人に対し、急場をしのぐための給付金をするということ自体については、否定するものではありません。しかし、住民税非課税世帯に限るというや給付金の事務手続に係るコストという点では、適切かというとそれは納得しかねる部分があります。


政策の効果検証がなされていない


Colaboを始めとするWBPC問題等の福祉政策でもそうですし、経済政策でも同じだと思うのですが、日本の政治・行政は効果検証が適切に行われているのか甚だしく疑問であります。

この点はTwitterでも触れました。

WBPCはさすがに例外中の例外と思いたいですが、政府支出に対する適切な効果検証ができていない、無駄な支出が多い(+緊縮財政)で適切なインフラ投資ができなかった結果、成長できていないのではないかと考えています。

また、効果検証が適切にできないということは、予算の段階で投資を行うとして、どれが一番費用対効果の高いものであるのかということも適切に判断ができないと思われます。

なぜ、このようなことになっているのかと思えば、官僚組織における無謬性の問題があるのかと思います。要するに、過去にやったことを否定してはいけないという文化で、これの存在は元官僚の論客が指摘されていることです。

無謬性と効果検証の相性が極めて悪いことは、誰が見ても明らかでしょう。効果検証をすれば、当然誤りや改善点が出てくるでしょうし、場合によっては事業中止もあり得ます。そうなれば誰かが責任を取る事態になることも考えられ、これが一番官僚が嫌うものなのでしょう。

しかし、社会におけるリソースは有限である(たとえいくらお金があってもお札を食べるわけにはいかないから労働力には限りがある)以上、効果がないものは辞めて、より効果がある(と考えられるもの)にリソースを回すのは当然なわけです。

このような「選択と集中」というやり方は、日本の大企業が犯してきた多数の過ちを連想します。しかし、それ自体は問題ではなく、選択と集中した対象が間違っていたということ、失敗した事業とこれから芽吹く事業の違いが判らなかったという点で、経営者が悪かったにすぎず、どのような組織においても「選択と集中」自体は必要となる場面があるものと思います。

少なくとも日本政府には、国防・インフラ投資・基礎研究・アウタルキーの確立等の緊急性の高い重点投資分野が存在する一方、年金・医療・福祉においては出費が年々嵩んでいるという課題があります。特に将来世代においても受益があるものは国債発行も進めていくべきでしょうが、すでに行っている政策の効果検証を進め、WBPCのような無駄な支出をなくすることも同時並行で進めるべきでしょう。


余談ですが、リフレ派・積極財政派の中には、緊縮的だから支出削減は辞めろという声もあります。私はこれには反対します。積極財政自体は現下の状況においては必要ですが、お金をドブに捨てるような、日本の生産力の向上に繋がらないような支出を増やすことは、過度なインフレに繋がります。トータルで政府支出がマイナスにならないようにすればよい話であって、効果のないものに支出するというのは全く適切ではないと思います。

もう一つ余談ですが、先般統一地方選が行われました。私の住む地域でも選挙がありまして、正直あまり地方行政に興味関心はないのですが、左翼系候補を落とすために選挙に行くだけは行くことにしています。それはさておき、選挙公報を見ていますと、当然現職の候補は実績を強調します。しかし、内容を見ていますと、

  • 小中学校にエアコンを設置しました!
  • 何とかの駅前を交通状況を改善しました。
  • ××給付金を実現しました。
とか似たり寄ったりなものです。中身の是非は別として、私が言いたいのは、これって地方議員の実績なんですかね?と。それを決めたのは議会であったり首長ですし、実際に作業したのは議員ではなく職員や業者でしょう。とすれば、所詮は何十人もいる議員の一票であったわけで、それは貴方の実績ですか?と思いました。そういう全体として決まったことよりも、その議員にしかできない提案や監視こそが実績なのかなと思います。地方議員だけではなく国会議員もそうですが、彼らも実績の効果検証が必要ですね。


失われた30年の総括が官民で行われていない


効果検証に通じる話ではありますが、バブル崩壊以後になぜ日本が成長しないか、各企業が他国に負けていったのかという点が、総括されて国民に共有されているかといえば、そうではないかなと思います。

様々な要因があるため、一つの原因に絞ることは無理だとは思いますが、個人的に気になるのが相変わらず日本からの支那・朝鮮を始めとする他国への技術・ノウハウ・情報流出が止まらないことです。

バブル時代は、白物家電から半導体まで日本は非常に有利な立場でした。日本の工賃は成長に応じて高くなる以上、一定の工場が国外の労働力が安い国へ流れること自体は防ぐのは難しかったと思います。しかし、実際はそういうレヴェルに止まらず最先端技術を含めて、多くの貴重な技術が、技術協力や人材流出、産業スパイ等の様々な手段で他国へ流出し、日本企業のグローバルにおけるシェアに大きな打撃を与え、いまや日本人が日本国内で買おうとしても支那製しか買えないという事態になっています。

仮定の話にはなりますが、以前に「地政学の思考法」におけるハシゴを蹴り倒す戦略を国家レヴェルで忠実に行い、当時の先進的技術を他国へ一切出さず、そこから上がる収益を新たな研究や生産性向上に投資していれば、半導体のシェアは未だに日本がトップであり、日本抜きでの世界の発展はないことになりますし、日本が輸出を止めれば支那の軍拡もできないということで、全く違う世の中になっていたのだと思います。まあ、軍事力が皆無なので実際は難しかったと思います。日米半導体協定のようなものに抗うことが難しいため、もっと早い段階で(少なくとも70年代頭には)軽武装で経済成長に全振りするという政策は改めないと完全にハシゴを蹴り倒せなかったでしょうが。

このことだけを考えても、当然日本は他国への技術流出について敏感になっているはずですが、実態は全くそうではなく、スパイ防止法は未だにできず、産業スパイについても緩いわけでして、これは官民で失われた30年の総括がされていないため、国民の間で技術流出を防がねばならないという意識が低いことに起因するのではないかと思う次第です。


また、別の教訓としては(別にこれは失われた30年を総括せずともごく当たり前のことですが)、近隣国や産業構造の近しい国を支援してはいけないということもあります。

支那にいくら日本が支援したのかは、もはや考えたくもないくらいですが、リターンは何かといえばボコボコになった日本企業と日常的な軍事的挑発、そして街に溢れる五月蠅い支那人です。南朝鮮についても、日本の安全保障上のパートナー……になることはなく、ダンピングとパクりで日本企業を弱らせ、反日活動を世界で繰り広げ、未だに賠償を要求する国際条約違反を繰り返し、国際的な脅威である北朝鮮に支援を続けるという始末。

この2国は特にたちが悪いのかもしれませんが、そうではなかったとしても近隣国を支援するのは安全保障上リスクが極めて高いです。


注釈


途中まで書いていたお気持ち表明に、後から足したため文の繋がりが良くない点、一部重複する内容がある点ご容赦ください。


2023年4月30日日曜日

20230421:常陸太田

 投稿順は変わりますが、直近訪問した常陸太田のローカル路線になります。


 94系統 真弓が丘経由馬場八幡行



常陸太田のローカル路線めぐりですが、大甕駅からスタートします。鉄道で訪問する場合、通常は水戸駅から水郡線で向かいますが、常陸太田支線は9:44の後が11:35までなく、10時台・11時台に出るバスに乗るためには、9時台の列車に乗って駅で待つか大甕駅からバスでアクセスすることになります。

茨城交通の会社統合の経緯から、茨城交通のバスながらポール類も元々の茨城交通の路線と旧日立電鉄の路線で別になりますし、ただでさえ不便で旅行者に不評(そうな)ICカードも別の独自カードがあるという面倒さです。仕方がないので現金で乗るわけですが、途中停留所から乗ると整理券番号を覚えておかないといけない仕様ということで、やはり不便であります。

常陸太田~大甕間はかつて日立電鉄の鉄道線があり、代替としての8系統とその路線より北側、真弓が丘NTを通る94系統、そしてその北の東真弓を通る90系統の3種類があり、90系統はごく少数ですが、8系統と94系統はどちらも1時間に1本程度あり、両者合わせれば30分に一本で両駅間を結んでいます。

という本数だけを見ると充実していますが、平日の午前中という時間帯ですので、少数の区間利用者がいるのみで、常陸太田~大甕間を乗りとおしたのは私だけでした。ルートとしては北へ迂回する格好となり、国道293号線のバイパスへ行ったり、常陸太田市街地を北側から回って駅にいくルートから、直接的に移動する需要は8系統の便を選びがちなのかもしれません。


金砂64系統 道の駅ひたちおおた~常陸太田駅~上宮田代



※本系統の車内から撮影した写真は、戻りの便で撮影したものです。

常陸太田駅から乗ったのは、金砂64系統の上宮田代行です。始発は道の駅ひたちおおたで、常陸太田駅についた後、西一丁目→フェスタ前→市役所→警察署前→常陸太田駅→総合福祉会館→佐竹南台という流れで市街地を一周します。

常陸太田の市街地循環線が廃止になったことから、各系統の多くが市内を一周ないしは半周してから郊外へ走る流れになっているため、実際の運行本数に比べてちょっと本数が多く見えます。この上宮田代行についても、常陸太田駅の時刻表だと11時台に2本あるように見えますが、実際は1本です。

ただ、市街地を一周しても特に誰も乗ってくることはなく、総合福祉会館で1名乗車された方が佐竹南台のあたりで降りた以外は、ほぼ私だけでした。

佐竹ふれあいセンター前の近くには、峰山小学校があり、そこのスクール系統の待機なのか駐車場で休んでいるバスが帰りに確認できました。



佐竹南台を抜けると、梵天山入口までの区間は、田んぼの真ん中を走るようなロケーションとなり、バスの走る光景としては面白いもので、本路線のハイライトの一つだと思います。



梵天山入口交差点を右折し、県道166号線を北西へ進んでいくと途中狭い旧道のようなところへ入り、久米交差点で国道293号に左折します。

この久米の近くには、金砂郷小学校がありここからもスクール系統が出ているので乗ってみたいところではありますが、小学校までのアクセスも難しく(執筆時点のダイヤだと1時間半程度の待機をするか、近くを走る別系統に乗り2kmほど歩くか)かつ終点までいくと当然戻りの便はないため、水郡線の駅まで数キロ歩いて帰る(かタクシー)しかないため、乗車難易度の高い路線が多くなります。

JA常陸金砂郷支店前(乗車当時はJA茨城みずほ前)で集落の狭い道へ入ります。ここから花房町エリアを一周して、国道293号へ戻るこの区間が、もう一つの本路線のハイライトになります。


バスだとすれ違いは苦労するだろうなという道幅ではありますが、特に対向車とかは来ませんでした。

国道293号へ戻ると常陸太田市街方面へ少し戻り、大方西交差点へ左折し、金砂郷支所の前を左折し、下利員町に入ってから右折し北上していきます。この県道は集落の一部以外は快走路です。

常陸大宮市との市境に近い集落が途切れる場所に終点の上宮田代があります。



終点の少し先に折返しスペースがあり、ここで20分近くの待機時間で道の駅ひたちおおた行として折り返します。集落の中ではありますが、非常に静かな場所です。

この12:52発が上宮田代発の最終便になります。ただし、常陸大宮市側へ歩くと三太の湯から来る常陸大宮駅行のバスに乗り継ぐことが可能ですし、時間が合わなくても山方宿駅までは徒歩で行ける範囲かとは思われます。


水府30系統 道の駅ひたちおおた~常陸太田駅~東染明神行



東染明神は、朝に太田駅方向に2本ほど、昼間に東染明神が1本とスクール系統がもう1本ということで、バスでの往復が不可能な系統になります。

そのため、東染明神に行ってしまうとどうやって帰るのか?という問題が発生しますが、今回は時刻表や地図と相談し、16:32に上深荻を出る小中車庫から太田営業所へ行くバスに、約4kmを歩いて乗り継ぐことにしました。このバスは最終便となるため、乗り遅れの懸念が当然発生しますが、その場合はもう3km近くを歩くことで東河内から出る、日立駅行のバスが18時、19時台にあるため帰れなくなることはないということで決行しました。

ちなみに、このバスは道の駅→駅→総合福祉会館→駅→市街→東染明神という流れですが、最初駅に来たバスは3番乗り場で、次が1番乗り場のため、見送ってしまったのがこの写真です。

どうせ誰も乗らないので関係ない…と言いたかったのですが、先客の高齢者が最前列に座られたため、中途半端なところに座る羽目になり、3番のりばで先に乗っておけばよかったとプチ後悔しました。ノンステの場合、最前列に高齢者が座るケースは稀(高いので)ですが、ツーステだと車内は高さが同じなので誰でも座れますよね。(ある意味バリアフリー)

市役所によってから馬場坂下までいってから、市街方面に戻り、一高前を経由して国道293号へ出てさらに県道167号→166号と進んで、県道29号に入ります。馬次入口など水府方面に行くバスは県道29号を直進していくため、この辺りは東染明神行(と入合行)だけのルートということになります。

市街地で数人乗ってきたものの、この迂回ルートでは誰も乗ってくることはなく、水府小中学校のところで、湯草行のバスがいました。東染明神行は21分発、湯草行は24分発なので、発車待ちをしているバスを抜いていきます。おそらく接続を取っているものと思いますが、湯草行は学校休運休のスクール系統で、東染明神行はそうではないため微妙なところではあります。なお、このバスに生徒が乗ってくることはありませんでした。

西足のバス停で県道36号へ右折し、ここからが東染明神行の単独区間になります。市街地から乗ってきた数名がこの区間でも降りて行ったため、わずかな需要はあるようです。

東染のバス停で県道から外れ、いよいよクライマックス。ちなみに東染のバス停で降りるとこの後の徒歩区間は減らせます。


ピントが料金箱にあってしまいましたが、雰囲気が伝わるかと思います。こちらは畑がメインの集落で山間ののどかな景色が広がります。

終点の東染明神は集落の外れにある折返し場で、バックで突っ込んだあと転回してから降車となりました。


この先も道は繋がっているようですが、何も見えません。

この後は先ほど述べた通り、来た道を戻り県道を日立方面へ歩き、計4km少々歩いて上深荻からバスに乗れました。基本的に下り道で、県道のトンネルまでだけが緩い上りであったため、50分ほどのタイムリミットに間に合わうことができました。

なお、このバスは終点で回送となり集落を下っていく私を追い抜いていきました。営業しても日常的に乗る人がいるとは思えませんが、営業所や車庫に帰るなら、そこまでは乗せて欲しいなぁと思いました。もしかしたら、東染明神から回送で水府小中学校まで戻ってもう一度東染明神行になるのかもしれませんが。(それだとしても乗せて欲しい……)

2023年3月26日日曜日

20220610:常陸大子、常陸太田

茨城交通編の第二弾は、水郡線の常陸大子から、大子町の北部にある蛇穴まで行き、その後大子駅から馬次入口を経由して、常陸太田市へ。さらに、常陸太田のローカル路線の一つ、大間ヶ沢を訪問してきました。


蛇穴行




表示は大子駅前行になっていますが、このバスが折り返して蛇穴に向かいます。

大子駅を出ると大子駅近くの市街地を回り、久慈川を渡って国道118号へ出ます。この辺りはロードサイドの商業施設がある区間で、数人乗ってくる客がいました。池田北の交差点で、再び久慈川を渡り、県道28号を進みます。

その先下野宮駅の近くを過ぎ、中郷入口のバス停では唐竹久保方面へ行くバスが出ています。この便は事実上のスクールダイヤで乗りバスをするには非常に難易度が高い(戻ってくる便がない)です。

終点の蛇穴は、近くに茶畑などがあり、全く人の気配がしない場所ではなく、八溝山への登山で利用する人もそれなりにいるようですが、今回は一人だけでした。また、遅延して到着したため、すぐに折り返すことになり、じっくりとみる余裕がなかったのが残念です。



馬次入口行




いきなり終点での後ろ姿から始まりますが、これには色々な理由があります。

先ほどのバスでセンターやみぞまで戻った後、食事を済ませて大子営業所まで歩きました。営業所始発の馬次入口行乗るためですが、ここで驚きの事実を知ります。なんと、このバスは運転士の試験だそうです。先ほどの蛇穴行のバスにも、ベテランと思しき別の運転士が乗務しており、時折運転士に指導しながら進んでいましたが、それ自体は稀にあることなので気にしていませんでした。

前の蛇穴行はそれだけでしたら、馬次入口行には他にも数名の運転士・職員が乗っており、さらに写真右の営業車にも、大子営業所の職員が乗っていました。

しかし、乗客は私一人であるため、緊張感漂うバスの中で、珍しい体験をするものだと思いました。あれこれバスに乗っていますが、未だにこの1回しか試験に乗ったことはないです。営業運転ではやらないんですかね…多分。

なぜ、そんなことを知っているのかといえば、営業所まで歩いて行って、その前でぶらぶらしていると、先ほどの蛇穴行で乗っていた指導係の運転士さんに声をかけていただき、どの便に乗るかとか乗り継ぐのかという話と共に、こういう事情なのでよろしくお願いしますという旨を伺いました。

この試験がどうなったのかはわかりませんが、何かトラブルがあったとは思わなかったので、合格されたのでしょうかね。(蛇穴行は結構遅れていたけれど……)

路線としては、国道118号線を南下し、袋田の滝入口で国道461号線に左折します。この先には景勝地として有名な袋田の滝がありますが、このバスはそちらには寄らず国道を直進し、小生瀬十字路を右折します。

この交差点は左側から家戸内線も来ていますが、乗り継ぎは少し難しく、こちらの路線に乗ると常陸太田への接続が厳しいため、今回はスルーします。

右折した先も国道461号線で、少し進むと入合というバス停があり、常陸太田側から一部の便がここまでやってきます。その先で集落内の道へ入り、里美方面へ行く国道461号が上を走るのが見える折返し場が、馬次入口で、常陸大子からの全便と常陸太田からの多くの便がここで折り返します。


水府29系統 馬次入口~太田営業所






大子からの便がついてすぐに、常陸太田から入ってきたのが常陸太田営業所行のバスです。

この路線は、馬次入口を出ると県道29号線を南下し、旧水府村のエリアを進みます。途中、竜神大吊橋という吊り橋の入口までバスは乗り入れます。今回は誰も乗ってきませんでしたが、運転士の方によるとバンジージャンプ等が楽しめるようで、昔は日本一の吊り橋だったようです。

この先ものどかな区間は続き、車庫のある天下野(けがの)地区や一般路線バスとして運行されるものの実質的にはスクール系統となっている便が発着する水府小・中学校などを過ぎ、常陸太田市内に近づくと増井車庫があります。

市街地では馬場町の交差点を、県道33号方面へ直進し、国道293号と合流してから、常陸太田駅前につきます。


8こ系統 馬場八幡行





先ほどの水府29系統を途中で降りておけば、この便に乗る必要はないのですが、トイレ休憩等も必要であるため、一旦常陸太田駅まで来ました。

この際に、丁度良い便がないため、旧日立電鉄のバスで馬場八幡という終点まで行き、そこから増井車庫までを歩いて、誉田小学校発大間ヶ沢行のスクール便に乗車する予定でした。

このバスは大甕駅から来たバスで、常陸太田駅から先は市内を回り、先ほど通ってきた県道29号線上にある馬場八幡という折返し場に着きます。



この折返し場は、恐らく3台程度は入る様子で、旧日立電鉄のバスのみが使用します。今はどちらも茨城交通ですが、太田営業所運行のバスは少し離れたバス停に止まるため、乗り換えの際は要注意ですが、このバスに乗っているときから雨が降り始め、降りる際には本降りに。

どうしようもないので折りたたみ傘を差しながら歩き、たまたま増井というバス停に待合所があった(但し乗る方向とは反対側)ので、そこで待ち、豪雨かつ歩道もない反対側へ移動してバスに乗りました。


水府26系統 誉田小学校~大間ヶ沢




乗るときはそれどころではないので終点で写真を撮りましたが、スクール系統なので恐らく10名は居たかどうかくらいの小学生を乗せて運行されていました。それ以外の人は皆無です。

途中の大門までは県道を進みますが、ここで右へ別れて集落内へ入っていきます。ローカル路線らしいのどかな光景で、道もバスにとっては手狭ですが、問題なく進んでいき、各バス停で小学生たちは降りていきます。

途中の前沢バス停までの便が日中に1本走っていますが、大間ヶ沢までは朝と夕のみ。終点まで乗る人はなく(まあ人家もないですが)、折返し場としての役割という印象です。


太田63系統 大間ヶ沢~太田営業所




折返し場にバックで入り、折り返しは太田営業所行として運行されます。

これは結構ありがたいことで、この手のローカル路線、とりわけスクール系統は、折り返し便に需要がないケースが多く、回送扱いになってしまうケースも多いです。

地元の需要という観点でみれば、この後に戻ってくるバスがありませんので、このバスで出かけるケースはほぼ皆無であり、また他所からの需要といっても何もない集落の終点であっては…ということになると、回送扱いにされるケースも多いです。

実際、常陸太田のローカル路線でも戻りの便がないケースは多数あり、特に大藪や東染明神の場合、朝の上りと昼・夕の下りしかないため、長距離の徒歩か他の移動手段を確保しない限り訪問すら困難になっています。だから、行って帰ってこれるこの系統はありがたいのです。

予想通りこの便に乗る地元利用者はなかったのですが、運転士の方によると逆久保上という別の路線の終点からこの大間ヶ沢までは、(峠を越えるとはいえ)距離が短くバスマニアで歩いて乗り継ぐ人がいるということを伺いました。同じところを回送便も走っている模様。


上菅02 上菅谷駅~一高前




先ほどのバスで常陸太田駅まで戻った後、総合福祉会館にある温泉に入ってから、再び駅に戻ってきました。

常陸太田駅と上菅谷駅を結ぶ路線は、ほぼスクール系統であり、朝に上菅谷方面から常陸太田(の学校)へ、夕方に逆方面を運行するのがメインであり、送り込み・戻りの増井車庫発着があるのみです。

この便も学校前は起点としており、駅に着く時点で多くの学生が降りていきました。この時間に常陸太田駅を出る水郡線の列車もありますが、那珂市の方から通学している学生にとっては、バスが直通する方が便利ということもあり、スクール系統として残っているという感じでしょう。

駅を出ると349号線を南下し、道の駅ひたちおおたを経由して、バイパスに入るとまもなく久慈川を渡り、那珂市に入ります。額田北交差点からは集落内を進み、一人一人と降りていきます。

特に那珂市内から乗ってくる人はなく、終点の上菅谷駅に到着します。

過去には、さらに南の水戸駅方面まで路線がつながっていたようですが、水郡線と完全に平行していますし、この利用率では厳しかったのではないだろうかと想像がつきます。スクール系統化して利用者がさらに減った面もあるでしょうが。

常陸大宮側はまだ水戸行の系統が残っているのですが、水郡線は常陸大宮の方が便利で、常陸太田は時々上菅谷乗り換えを強いられることになります。それでも多少水郡線と距離をおいていたこともあって、途中の利用があることから路線が残り、ほぼ並行状態の常陸太田のバスがなくなったということでしょうか。

2023年3月25日土曜日

20220520:水戸~常陸大宮

今までは関東鉄道バスの1日乗車券で活用してきましたが、さらにローカルな路線や経年車も多い茨城交通にもチャレンジすることになりました。

茨城交通は、1日乗車券もなくICカードも独自のものしか使えないため、今までは躊躇していましたが、独自のICカードいばっピを使うと割引が諸々使えること、またローカル路線の多い常陸大宮と常陸太田の市内では、本来の運賃より有利な運賃になっていることがわかったので、行ってみることにしました。

初回のこの日は、水戸駅から城里町の石塚車庫を通り、常陸大宮市の御前山車庫までいくバスに乗りました。この路線は通常運賃ですが、以降は常陸大宮市内を巡り、どれだけ乗っても1乗車200円という非常にお得な設定になっています。


45系統 御前山車庫行




最初にのった御前山車庫行は、水戸駅を出ると左折し、大工町交差点で右折し、茨城大学入口方面へ向かいます。この辺りは、茨大や茨大前の営業所行の路線、渡里ゴルフセンター行の路線等非常に多くの路線が走っています。

このバスも中々の乗車率で発車しましたが、20人くらいはいたでしょうか、茨大前のバス停で降りており、茨城大学がバス輸送に占める影響が多いものと思われます。

渡里のエリアを過ぎると、のどかな雰囲気となり飯富のあたりでは比較的狭めの集落内の道へとそれますが、また国道123号線に戻り、石塚と終点付近の長倉の周辺を除けば、ほぼこの国道沿いを進みます。

城里町の石塚は町の中心部であり、石塚車庫というバス車庫があり、路線が長距離であるためここで夜間は留置するバスもあるのでしょうか。また、石塚までの区間便に当たる40系統、本路線とは異なる経路で水戸と石塚を結ぶ41系統、赤塚駅からの42系統と、城里町内で旧七会村方面へ向かうローカル路線もあるため、ターミナルということになりますが、現地にはその面影はあまりなく、市街地の外れにあるバス停という感じです。

石塚から先はさらにのどかな感じになりますが、基本的には国道沿いなので交通量も多く、人家もそれなりに存在します。

道の駅かつらを過ぎ、やや手狭な印象の那珂川大橋を渡ると、常陸大宮市に入ります。ここが野口のエリアであり、ここにも野口車庫という車庫があり、45系統の一部便は野口車庫で折返しとなります。

野口を過ぎると那珂川沿いを栃木方面へと進み、長倉宿入口の交差点で長倉方面へ行くのですが、乗り換えの都合上、このまま御前山車庫へ行くと次の乗り継ぎに間に合わないということで、手前の四季彩館入口というバス停で降りました。

何にもないバス停で降りると怪しいかと思って、温泉施設である四季彩館の入口というバス停で降りたのですが……これが大きな過ちでした。

ちなみに、長倉~御前山車庫は、後日訪問しており、その際は四季彩館にも改めて訪問しました。


大宮~御前山線




この路線は、上記の路線名(特に系統番号等はないので、常陸大宮市の公式サイトを基準とした)の通り、御前山車庫発着であり、元々御前山車庫で乗り換える想定でしたが、間に合わなかったのは前述の通り。

では、過ちは何かというと、このバスは四季彩館の構内に入ります。上記画像の通りです。しかし、先ほどのバスで降りた、四季彩館入口バス停は通過します。そのため、このバス停では下りず、一つ先の長倉のあたりで降りておけばよかったのです。

仕方ないので四季彩館の構内にあるバス停まで歩いたのですが、急斜面を上る羽目になり、急いでも5分、ゆっくりいけば10分くらい見てもいい道のりで、しかも時間に追われているため必死でした。が、何とか間に合いました。

このバスは野口までは同じ経路を戻り、野口の交差点で那珂川大橋を渡るのではなく、直進して常陸大宮市街地へ向かいます。

途中大宮工業団地の中も通りますが、平日の午前中ということもあり乗降もなく、常陸大宮駅までつきました。


大宮~山方線



常陸大宮駅から比較的良い乗り継ぎで、三太の湯という旧山方町エリアにある温泉施設へ向かう路線に乗りました。国道118号線を北上し、道の駅常陸大宮(かわプラザ)や山方宿駅を経由します。

基本的にのどかな景色が続き、道の駅常陸大宮は規模の大きい施設で訪問者も多いですが、バスで訪れる人は皆無で、構内に入りますがそのまま戻って北上を続けます。

途中、山方宿駅周辺で集落内に入り、数少ない乗客が乗ってきます。岩井橋で久慈川を渡り、県道249号に入ると狭隘区間も出てきます。このエリアの諸沢の集落で乗客はほぼ降りて、終点の三太の湯につきました。

11時台の便で三太の湯にいくと、1時間ほどの時間があるため、この温泉施設に入り、食事をしてから戻りましたが、平日で比較的すいていることもあり、気持ちの良い温泉だったので、気が向いたら再訪してみたいです。


大宮~緒川・美和線(かざぐるま経由)






常陸大宮駅から、緒川・美和地区に行く便は、3系統存在し、

  • 大宮駅~白谷峠~物産センターかざぐるま~道の駅北斗星
  • 大宮駅~白谷峠~高部車庫~道の駅北斗星(~塙)
  • 大宮駅~長沢~高部車庫
となり、本路線は一番上の経由となります。

この路線は、常陸大宮市街を抜けると、国道293号線を直進します。大宮北小学校のところだけ一時的に集落内の道に入りますが、また国道に戻り、その先の峠が白谷峠で、ここを超えると旧緒川村のエリアに入ります。上小瀬十文字で、高部車庫方面と別れますが、このバスは国道293号を引き続き直進し、花立トンネルを超え、鷲子の交差点を左折するとまもなく道の駅北斗星で、大宮~緒川・美和線の大半はここを起終点駅としています。

道の駅北斗星は、旧美和村の道の駅で、規模が小さいですが、そこそこ直売所にはお客さんがいます。


大宮~緒川・美和線(高部車庫経由)




道の駅北斗星で30分ほど休憩していると、高部車庫を経由してやってきた後続便が来ました。この便は平日・土曜日のみ道の駅北斗星から先、県境近くの塙まで行く便です。

1名だけお客さんが乗っており、途中の鷲子の集落で降りていき、まもなく塙のバス停に着きます。



塙バス停は、道路横の駐車スペースみたいなところで折り返します。5分ほどの待ち時間で折り返していきます。

先ほどの鷲子の交差点をこのバスは直進し、高部宿の古い町並みの外れに高部車庫があります。ここには車庫の建物がありますが、大宮~高部線の「長沢経由」として案内されるバスのみがここを終点としています。

この区間を走る県道29号は、一部に狭隘区間が残るものの、基本的には快走路で特にこのバスに乗る人はいないまま進みます。

途中、長沢峠下のバス停を過ぎたところで右折し、美和ささの湯という温泉施設を経由し、上小瀬十字路まで戻ると、先ほどのバスと同じ経路で常陸大宮駅まで戻りました。

2023年3月22日水曜日

20220430:つくば~石岡、水戸

まさかの二週連続ですが、再び関東鉄道バスの1日乗車券で、今回はつくばスタートです。

諸事情により、石岡~水戸間はバスを使用していません。以前と比べて、水戸・石岡間のバスが減便されており、丁度良い時間になかったことや水戸で所要があったこともあります。


筑波大学循環




まずは筑波大学循環を一周してきました。

筑波大学の周辺をぐるっと回るバスで、公道を走っているのでもちろん誰でも乗れますし、どこでも降りることが可能です。

大学内の移動、大学からつくば駅(つくばセンター)への移動で乗客の流れは多く、利用者も多い路線ですが、大学周辺のため比較的自然が豊かではあります。


関鉄パープルバス 下妻・つくばセンター線



つくばセンターから下妻駅までを結ぶ長距離路線で、全線乗るとそれだけで1日乗車券の元が取れる路線です。

筑波大学病院を過ぎると、国道408号へ入り、田中交差点で国道125号へ。あとは下妻駅に入ります。

乗客はつくば周辺が殆どであり、田中交差点の頃には殆ど乗客がいない状態になります。

下妻市内での利用は殆どなく、終点の下妻駅に到着します。下妻駅は、関鉄パープルバスの本社もあるところですが、バスの本数はコミュニティバスや広域連携バスを含めても少ないですが、土浦・つくば・川島(水戸線)の各駅へ向かうターミナルになっています。


関鉄パープルバス 下妻・土浦線




今度は下妻から土浦に行きます。ナンバーや車番でわかるとおり、同じバス・運転士です。

こちらは始発の下妻から数名の利用があり、下妻市内でも何人か乗ってきました。

先ほどの下妻・つくば線と同様のルートを戻り、田中交差点で分岐してきます。つくば行は右折しますが、この路線は直進します。

その先の北条は集落内に入ります。また、この北条からは関東鉄道バスの筑波山口方面からくる土浦行とも合流するため本数が増える区間となり、このあたりから利用者も増えていきます。

集落を出ると国道へ戻り、土浦市に入るとさらに利用者が増え、そこそこの混雑で土浦駅につきました。

※2023年4月のダイヤ改正で両路線が減便され、この日中帯の乗り継ぎは不可能になります。


関鉄グリーンバス 柿岡・土浦線




土浦からは、土休ダイヤで3本しかない土浦から柿岡に向かうバスに乗りました。

途中の中貫までは、石岡駅行のバスも通る他、区間便もあるため利用者が多いのですが、中貫から先、国道6号をはずれて県道64号方面にいくと、乗客もほぼいなくなり、人家はもちろんあるもののローカル感が強くなります。

ほぼ乗降もないまま只管ローカル区間を進みますが、県道7号に合流するところから柿岡の市街地エリアに入り、その外れに柿岡車庫があります。

柿岡車庫は、林経由の石岡駅行とこの土浦行、本数が少ないですがフラワーパークを経由して石岡駅に行くバスの3系統がある他、林経由便のみ土休1便だけ、この先の上曽までいくバスがあります。

ただし、営業所の建物?らしきところは閉鎖されており、過去に窓口があったのか曜日・時間次第で空いているのかは確認していないので、わかりませんが、ベンチと飲料の自動販売機くらいはあります。

なお、今のダイヤですと土浦~石岡便が12:40の次が16:00と間が空くため、14時台に柿岡経由とはいえ石岡へ乗り継げるのは、1日乗車券前提とすると便利です。


関鉄グリーンバス 林線




林を経由して石岡へ向かう便で、柿岡の外れまでは先ほどのバスと同じルートを進み、このバスは県道7号を直進して、林付近では一旦旧道へ入ってからまた県道へ戻り、鹿の子方面を通って石岡市街に入り、石岡駅西口のターミナルに到着します。

この後は、石岡駅から水戸駅へと電車で移動しました。


笠原循環線




この路線は比較的最近にできた路線です。ルートはリンクの通りなので、説明は省略しますが、土曜日の夕方便でもそこそこの乗車率であり、15人程度の利用者はいたかと思います。

乗った時はできてから1年近く経っており、ある程度利用者が定着している感じではありますが、反時計回りの戻りの部分で利用者が少なかったのは時間帯による部分が大きいでしょうか。

2023年3月21日火曜日

20220423:関東鉄道バス 取手~水戸

最近乗りバスの記事をさぼっていましたが、2022年度からは武漢肺炎の影響も収まり、バスでは最前席に座れる会社も増えてきましたので、色々…でもありませんが、少しずつめぐっていました。今更ではありますが、少しずつ記録にしておこうと思います。

ここ最近は、適度にローカルな路線や長距離路線も残っており、少し遠いとはいえ日帰りできる距離であり、経年車にも出会えるということで、茨城県によく行っていました。今回は、取手から水戸までを関東鉄道バスの1日乗車券で巡りました。


みらい平駅経由谷田部車庫行



まずは、取手駅西口9:00発の谷田部車庫行に乗ります。

現在のダイヤで確認すると、谷田部車庫行の始発便で1日2本しかないみらい平駅経由便です。

谷田部車庫は、つくば市のつくば営業所のことを指し、丁度1時間ほどの比較的長距離の路線になります。

始発から数人で、その少ない利用者もつくばみらい市の伊奈庁舎あたりでいなくなり、後はソロバスだったと記憶しています。みらい平駅もロータリーに入りましたが、特に乗降もなく本数も少ないことからバスの存在感に乏しい感じだったと思います。

途中の豊体交差点でみかけたつくばみらい市のコミュニティバス。


谷田部車庫に入るまでのところで、国道への合流で時間がかかり、次のバスがギリギリだったため、はらはらしたことを覚えています。

谷田部車庫(つくば営業所)の様子。


この後は、つくバスでつくばセンターへ、さらにそこから土浦駅へと移動しました。

なお、つくバスはコミュニティバスなので料金体系が異なり、1日乗車券の対象となりません。


関鉄観光バス 土浦湖北高校線




土浦からは、神立駅を経由して土浦湖北高校へと至るバスに神立駅まで乗りました。

こちらは、神立工業団地付近が駅から距離があることもあり、土浦駅からそのエリアまで、またそのエリアから神立駅までの乗車が数人程度ありました。ただ、全ての人が神立駅で降りており、通学時間帯でもありませんので、恐らく湖北高校までは空で走り、戻りの便に学生が乗ったのではないでしょうか。

この後は常磐線で土浦駅に戻りました。


関鉄グリーンバス 霞ケ浦広域バス




次に乗ったのは、霞ヶ浦広域バスで、土浦駅から土浦協同病院や田伏、道の駅たまつくりを経由して、旧鹿島鉄道の駅である玉造駅までを結びます。

このバスのハイライトは、国道354号の霞ケ浦大橋を渡るところです。


終点の玉造駅は、駅という名前はついているものの、実態は砂利敷きの折返し場にすぎず、トイレと駐輪場がある程度の場所になります。ここでの接続が悪く50分待ちでしたが、さすがに退屈でした。手前の道の駅たまつくりに寄るという手もありますが、結局玉造駅の近くまで歩かないとかしてつバスには接続できないため、滞在時間が確保できないということでパスしました。


関鉄グリーンバス かしてつバス 新鉾田駅行



玉造駅では、新鉾田駅行に乗ります。

この辺りはのどかな農村地帯という感じで、特に何か見栄えというのがあるわけではないです。

しかし、この新鉾田駅行の前に、石岡駅行も来ていたのですが、いずれも乗客がおらず、土日の日中帯という比較的利用者の少ないと思われる時間帯とはいえ、今後の先行きには不安しかありませんが。

途中のほっとパーク鉾田入口でバスを降り、10分ほど歩いてほっとパーク鉾田の温泉に入りました。単純に後続の鉾田駅発のバスとの待ち時間を埋めるためでしたが、黒いお湯が独特で些か混雑していたのが割引もまあまあな温泉でした。


関鉄グリーンバス 海老沢線 水戸駅北口行



鉾田駅から水戸駅までを結ぶ長距離路線の海老沢線ですが、この日の最終便になります。

鉾田駅を出ると、鉾田市内を北上し、茨城町の方へ向かいます。鹿島臨海鉄道とは離れた地域を走行し、バスが唯一の公共交通なので、利用者が多い……なんてことはなく、何度かこの路線に乗っていますが、毎回この最終便を利用しているためか、十中八九水戸市内まで誰も乗ってこないという感じです。意味合いとしては、折り返し便のための送り込みか。

茨城町役場以降は住宅も増え、郊外を走る路線の趣になります。茨城県庁から先は水戸市内で路線バスも多く、このバスにも人が乗ってきます。


この後は、ガルパン関係で有名なとんかつレストランにいくために、東部工業団地行のバスと歩きで向かい、けやき台団地発の水戸駅経由大山台住宅行のバスで戻ってきました。