2019年6月25日火曜日

20190625:奥20、奥14、奥31、御岳登山鉄道、御11

不意に休みを取れそうな場所だったので、平日でないとダイヤ的に行きづらい奥多摩へ行ってきました。


西東京バス 奥20系統 奥多摩駅~鍾乳洞




まずは、平日限定の奥20系統鍾乳洞行。
平日の朝・夜と休日は、奥21系統東日原行として運行されるので、鍾乳洞まで運行する便は限られます。
また、この便は途中大部分の区間を占める日原街道が狭隘なこともあり、車掌が同乗するツーマン運行となっています。

奥多摩駅を出ると、まずは青梅街道に出て、すぐに右折して日原街道に入ります。
栃久保のバス停までは、集落があり、左手には奥多摩工業の工場もあり、人の生活が伺えます。
その先は山の中といった感じですが、大沢バス停あたりまでは、拡幅工事も進んでいる様子で、そこまで狭いという感じでもありませんが、拡幅されていない部分は狭いです。




大沢バス停を過ぎると、日原川を渡り、この橋からいよいよ道幅が狭くなるという感じになってきます。
なお、左手には釣り場があるようです。
この先は、中型バスでも道幅一杯の区間が続き、対向車が来るのであれば、下がってもらうしかないようなところで、さらに崖が迫っているので、見通しも悪く、車掌と運転士が二人で注意して進んでいくといった様子です。
最も、平日午前中というところで、対向車が少なかったのでスムーズでした。

川乗橋バス停では、登山者が数人降りていきました。車両通行止めと書いてある林道のような道がありましたが、ここを進むと、名栗や清東橋の方までいけるらしいです。

岩松尾根バス停の先で日原トンネルに入ります。速度がそんなに上がらないためか、長く感じます。
トンネルを抜けるとまもなく日原の集落に入り、東日原の折り返し場が見えます。


集落内とその先の鍾乳洞までの道はさらに狭くなり、定時性や安全の確保のため、ここで折り返しになるのは止むを得ないのかもしれません。
奥多摩駅で駐車してバスに乗せる方向にした方が、住民にとってもよいような気がしますけども。

日原の集落は、山肌に寄り添うというかへばりつくというか、なんとまあかようなところにも人は住むのだと思う限りです。
効率という点からみれば、なるべく中心集落に集住してもらうようなコンパクトシティといった感じが求められるのでしょうが、こういうローカルな場所がなくなれば、当然ローカル路線バスの旅はなくなってしまうので、残って欲しいと無責任ながら思います。




集落を抜けるとこのような狭い道になり、退避スペースといえるような場所はあるのですが、普通乗用車同士ならともかくバスが相手で足りるのかというと悩ましい感じもします。



日原街道と林道が分岐する手前の橋の前に、丁度少しだけ開けた場所があり、そこでバスは終点となり停車しました。
さて、ここが終点なのは知っておりましたが、このバスがどこで折り返すのか。
そこに言及されている情報が見当たりませんでした。(最も気にする人はかなりの少数派でしょうが)

答えは……


日原街道と林道の分岐を使って、公道でバックして折り返すでした。
同乗の車掌が降りて、誘導しながらバック。林道のところで発車時刻まで待機でした。

なお、折り返しこのバスに乗りましたが、乗ってくる人はなく、終点まで快適なソロバスでした。


西東京バス 奥14系統 奥多摩駅~峰谷




奥多摩駅から奥多摩湖方面へ行くバスは、奥多摩湖止まり以外に、青梅街道を直進していく留浦・鴨沢西・丹波行と、深山橋から国道139号を通っていく小菅の湯行、峰谷橋から峰集落へ入る峰谷行の3方向があり、今回は1日3本と貴重な峰谷行にのりました。

峰谷橋までのことは、丹波行の記事に譲ります。
なお、奥多摩湖はちょっと少ない?かもしれませんでした。




峰谷橋交差点を右折するとき、乗務員氏に話しかけられました。
間違えてないか?と。まあ、観光にいくような場所もありませんしね。
趣旨は説明して、少しお話する機会がありました。

さて、路線はというと先ほどの日原街道までの狭さではありませんが、やはり狭い道が続きます。先ほどより鬱蒼した感じはありませんが、冬は凍結して危ない上に、国道ほどメンテされていないので気を使うというのは、乗務員氏から伺いました。

学校前というバス停は、既に廃校になっているようで今は奥多摩フィールドというレンタル可能な施設になっているそうです。



集落は、道沿いに家が続いているくらいですが、あまり人の気配はありません。
実際、この集落は殆ど高齢者しかいなくて、子供は高校から通えなくので、そこで出て行ってしまうとのこと。
それが切れると、渓流釣り場がありますが、平日は殆ど営業していないようで、無人でした。
釣り場の少し先で左右に空きスペースがある箇所で下ろされ、バスは折り返しました。



右の空きスペースに突っ込んだあと、左手前の砂利のスペースに突っ込んで、発車時刻を待ちます。
ここからも鷹ノ巣山を目指すことが出来るようですが、バスが少ないからか主要なルートではないらしく、休日に登山客がいるだけのようで、殆どは今日のように閑散としているようです。

なお、次に清東橋に行くと言ったら、そのバスも俺だということで、行程のことや周りのことなど色々教えていただきました。


西東京バス 奥31系統 奥多摩駅~清東橋





清東橋行は、奥多摩駅から青梅線沿いに川井まで行ってから、北上していく路線です。
午前中は本数が少ないものの、午後は1時間に1本程度あり、乗務員氏曰く「学校の統合のときにお金が出た」ということで、学生の帰宅時間帯が部活とかでずれることに配慮されているのでしょう。

この便は平日の昼間ということもあってか、誰も乗ることなく奥多摩駅を出ます。
まずは、奥多摩駅入口交差点を直進します。次の奥多摩中学校バス停は、西東京バスの氷川工場があり、数台のバスが止まっていました。

その先の神庭(かにわ)は比較的新しい住宅地のようでした。すぐに左折し、海沢大橋を渡ると、青梅街道を右折し川井まで道なりで進みます。
奥多摩駅から西の青梅街道沿いと比べると、多少集落が増えていますが、やはり山が目立ちます。

白丸は、青梅線の駅もありますが、道路からは小さな集落が少し見えるだけです。
次の鳩ノ巣はもう少し大きい感じで、飲食店も少しあります。
釜飯屋がここにあって、ここが本家だけど、そこから独立したお店がこの路線沿いにあって、そっちの方が今は人気とかそういう話を聞きました。最もどちらによる時間もなかったのですが。

その先も順調に進んで青梅線で4駅分、川井まで来ました。ここで1人、学生が乗ってきました。
川井の交差点を左折して北上します。ここは、峰谷よりも多少ですが広く感じられます。

塔の沢バス停の先から集落に入り、この先に件の釜飯屋がありました。平日でお昼時を少し過ぎているので、そこまで人はいないようでしたが、休日になると駐車場待ちも出るそうです。テレビに取り上げられてからだみたいなことを伺いましたが、車があればそこまでの場所でないとはいえ、中々影響力のあるものです。

その先の日向というバス停で先ほどの客がおり、その次の上日向は折り返し場があります。一部便がここで折り返すようになっています。が、今このバスには1人しか乗っていないので、そこで需要の差(折り返す意味)があるのかは不明です。

上日向からも同じような雰囲気が続き、終点の清東橋はキャンプ場の手前の一見すると駐車スペースのような感じのところで、そこにバックで突っ込んで終点となります。

この先の話を乗務員氏としていたので、すっかり写真を撮るのを忘れてしまいました。
元々御岳は1時間で神社までいって帰ってこれると思っていたのですが、それは無理だということを教えてもらい、ダイヤの都合もあって、川井からケーブル下へ行くバスが吉野街道から曲がる中野というバス停まで歩くのがよいとなりました。
実際歩いてみると、川井から中野まで近く、20分程だったので、滝本駅まで歩いたのですが、20分弱とはいえ、最後の坂がきつく、ここを歩くのはおすすめできないと身をもって知りました。
結果、時間に余裕はできましたが、素直に鳥居の下で待ってた方が体力的に楽でした。


御岳登山鉄道 滝本~御岳山




ケーブルカーなんて果たして何年ぶりだろうかというくらい。
しかし、誰も乗ってこないのでソロバスならぬソロケーブルカー。

滝本駅を出ると、物凄い傾斜を登っていきます。
25度ということで、先ほどのバス通りの標識が15度でそれでも険しいのですが、25度ともなるとひっくり返りそうなものです。

さて、展望はというと鬱蒼とした木々の中を登っていくので正直あまりよろしくありません。



滝本と御岳山の両駅から同時に発車するので、中間地点で必ずこのような交換があります。降りてくるケーブルカーにはそこそこ人が乗っているので、やはり御岳山には先ほどのバスの乗務員氏がいうとおり、登山客が多く、早く別のコースから登って、ケーブルカーで下るという人が多いのでしょう。
下りの方が疲れているし、意外とふんばりが聞かないこともあるので、事故防止という点でも合理的なプランだとは思います。

そうして約6分で終点の御岳山駅に到着します。ここから御嶽神社は約30分。事前に聞いて覚悟してましたが、最後ののぼりと階段はきつかったです。


西東京バス 御11系統 ケーブル下~御嶽駅~青梅駅



ケーブル下と御嶽駅を結ぶ御10系統は、わずか8分の短い路線で、駅とケーブルカーを結びます。平日の最終便のみは、青梅営業所への入庫を兼ねて、御11系統青梅駅行として運行されます(出庫は昼間に1本だけ青梅駅からあります)。

なお、ここの折り返し場についてですが



道路から右折で入って、前へ突っ込みます。
その後、乗客を降ろし(今回は女子学生1人だけ)、離れたのを確認してから、バックで上の写真のように突っ込んで、客扱いをします。
そのような運用なため、複数個所に、ドアが開くまでバス停の行灯が立っている石垣部分から降りるなと注意書きがあります。

最終なのでケーブルカーから乗り換える人…もとくになく、ソロバスのままケーブル下を発車します。
先ほど酷く苦労して登ってきた坂道を、バスは颯爽と下っていきます。
そして、鳥居のところの中野バス停を過ぎて、吉野街道へ右折。

途中二つのバス停も乗降なしで通過し、御岳橋を渡ると御嶽駅です。
駅から青梅街道を挟んで向かいに折り返しスペースがあり、普段はそっちへ入るのだと思いますが、これは入庫便なのでそのまま青梅街道を進みます。

この先は青梅街道を直進しますが、青梅線の駅の付近にしかバス停がなく快調に進みます(元々入庫便なので乗る人いないでしょうけど)。
ちなみに軍畑駅入口までは、都営バスの梅01系統と並行しますが、このバスは平日のみ、梅01は土休日のみなので、出会うことはありません。

青梅市に入ると、奥多摩町の区間よりも明らかに道路沿いに人家や施設が増えているのがわかります。
沢井駅入口バス停では、小澤酒造という澤乃井というお酒を造っている酒造やその関連の建物が目に付きます。ここは酒造見学もできるそう。

宮ノ平駅を過ぎてしばらくすると、裏宿町の折り返し場があり、ここからは本格的に都営バスのエリアになります。
ここもバス停はなく、そのまま停車せずに青梅駅に到着します。営業エリアを争う気はなく、単純な出入庫と代行輸送などを考慮しての路線なのでしょうか。


おまけ 御嶽神社


神社にいたる参道には、昭和のまんまといった風情のお店や宿坊が多数あります。



この写真を撮ったのは、4時半頃ですが、飲食・お土産の店は全てしまっており、宿坊も開いているところとそうでないところが……。早い。



ここからの階段は、既に疲れている身にはつらいです。




登りきるとこのとおり。
殆ど人が居ないのですが、静かで雰囲気がよかったです。
2019年6月22日土曜日

日本復活へ一市民の妄言2019 その1

前書き


新時代令和が始まった2019年は、参院選があることが決まっており、場合によっては衆院との同一選挙ということもありえるかもしれない。
一方、現在の政権は、対抗勢力不在というぬるま湯の中で、腐敗の色が濃くなってきている。
改めて令和の世に求められる政策を今一度挙げてみることにしたい。
そうして、少しでもマシな政治勢力が出ることを期待したい。


社会の安全のために


まず全ての根底として、社会が安全にならないことには、個人の生活はよくならない。

しかし、我が国は周囲に敵性国家を抱え、国内にはスパイや工作員、それに相当する輩が入り込んでいる。これらは、全て外国人の増加によるものである。

一方、老人の運転する車の暴走や異常者による凄惨な殺人事件、さらには様々な詐欺など、諸処の犯罪が蔓延し、治安の悪化が目立つ。


スパイ・工作員・テロの処罰を制定する


今の日本には、スパイを取り締まることができないため、どんなに優れた防衛軍を持ったとしても、いざという時に役に立たない懸念がある。
また、フェイクニュースを流して社会を動揺させたり、テロなどにより直接的に社会を混乱させることもあるが、現行法はそれらに対して有効な手立てがあるとは考えられない。

まずは国内を安定させ、緊急事態でも一丸となって立ち向かえる体制を整えなければならない。その初歩として、スパイや工作員、テロを処罰しなければならない。
もちろん、法整備だけではなく、実際に対応できる機関や人員を整備しなければならない。


侵略に対応する適切な軍備を持て


現在の自衛隊は、規模・装備共に、我が国の仮想敵国と相対するのに十分とは見受けられない。
日本は決して資源に余裕のある国でもなく、無際限に軍備につぎ込むことはできない。
しかし、現状の過度に他国に依存している状況や仮想敵国の所持する軍備に対して対抗する軍備がない状況は、極めて危険である。

平和は尊いが、祈っても理想を唱えても、維持できるものではない。
今一度、先祖の尊い血で実現している今の平和を噛み締め、次代へ受け継ぐために、日本を侵略する、或いは恐喝するという選択肢を他国に与えない軍備を用意するべきだ。
その為に、核兵器も含めた全ての選択肢を検討し、議論していく必要がある。
それをリードするのは、軍を統制する側の文民であるべきだ。


犯罪への厳正な対応


今の日本の刑罰をみると、犯罪者は更正させるという方向性が強くなっているが、これは本当に正しいのかということがある。
現代の研究では、犯罪性向というのは環境や教育よりも遺伝的特質による部分が、かなりの部分を占めているのではないかと言われている。
これが事実かどうかということは、さらなる研究の発展を期待したいが、そのような時代の流れを刑法に反映させるということを考えるべきではないか。

特に実例で考えると、薬物使用で問題になった芸能人はほぼ全て初犯という理由だけで、執行猶予がついている。その後、幾度となく逮捕されている者がいる。
責任能力なる奇怪な概念によって、心神耗弱等の理由により、無罪放免(一応病院にいったりするらしいが)となるケースもある。しかし、これは被害者を含めた社会全体から見ると極めて理不尽というものである。
刑罰というものへの考えからして、新しい時代に対応させていくべく、タブーなき議論が求められるだろう。

私としては、厳罰化による抑止力強化共に、再犯防止を強く念頭に入れるべきと考える。
そのようなリスクの高い人物について、適切な管理を行うべきだ。

また、外国人の増加に伴い、外国人犯罪の著しい増加も見られる。
果たして日本社会の一員ではない外国人に対して「更正」などは意味があるのだろうか。この場合は、むしろ追放などの対応を取って行くべきである。


入国管理の徹底


最近は経済的な目的のため、外国人の労働力や観光客を増やすことが増えている。
このことの経済的な是非は別に記載したいが、社会の安全という観点から見ると、無闇に増やすのはやはり危険が大きい。
敵性国家どうかという問題とは別に、異分子が社会に混ざることによる社会的な摩擦の発生、日本人は正解でもトップクラスの犯罪性向の低さだが、外国人はさまざまである。

そういった背景もあり、移民に寛容と呼ばれるような国でさえも、国籍や資産、学歴等々様々な制約をかけ、国に利益のある人間だけを入れるということを考えている。
観光客についても、市民生活に影響が出ることや、そこまでいかずとも多すぎることにより観光的価値が低下することが実際に起きている。

このようなことは、国を豊かにし、よりよい生活を送れる社会を作る一助になるために、運営されるべき国家が、特定者の利益のために動いているか、手段と目的を違えている状態を示している。

特に日本の場合、社会的議論のないままなし崩しで起こっていることだけに、危険である。今一度、あるべき外国人との付き合い方を考えるべきである。

2019年6月15日土曜日

哲学のすすめ(岩崎武雄著)



はじめに


最近、色々哲学書を読んでいるのですが、そろそろ何のために読むのかということを定義し、ある程度体系的な知識をつけることで、豆知識や暇つぶしからもう少し深読みしてみようという気になりました。
平易なものであれば、前提知識のない身でも読め、十分自分のものに出来る部分はあるのですが、背景や経緯みたいなものがないと、知らぬうちに落としている部分というのがあるのではないかと思いました。
基本、趣味でやっていることなので、乱読上等の部分はあるのですが、そして学問を志すものはやはりそういう時期を経て、自分の基盤というものを作る部分があるので、学校で教わるような体系的に学べる教育とは別だと思っています。
それでもやり方を変えてみているのは、単純に時間が取れないので、その中での効率性という面も少し考えてみたところはありますが、特に方針転換をしたという意味ではないと思います。ただ、しばらくその手の本が続くかと思います。

その中でこの「哲学のすすめ」は、哲学を何故学ぶのか、哲学は何を学ぶのかというところに示唆を与える入門書です。
それでは、以下本書の要約です。

1.だれでも哲学をもっている


哲学というと難しい学問だとされますが、生きる中で人間は多くの選択肢に迫られ、これらは大体が自由に選択できるものです。
その中で、何を選ぶのかというときには、根本的な考え方というものが、存在するとします。選ぶ基準がなければ、人間は選択できないからですが、これを人生観なり世界観と捉え、それこそが哲学だと筆者は主張します。
つまり、哲学は小難しい学問ではなく、実は日々の人生に直結しているということです。

一方で、社会の主流となる哲学、つまり常識というものがあります。
これらは歴史の中でつくられていったものですが、それは過去に時代の常識を超えた思想を示した思想家がいて、それが人々に染み込んでいくことで作られた(変化した)ものです。

2.科学の限界はなにか


現代は科学が発展し、科学が全てみたいな風潮があります。
しかし、科学が発展した経緯には、近世以前の哲学的な考えから脱却し、自然現象が事実どういうあり方で存在するかという研究になったことがあり、それはすなわち科学の限界でもあります。
つまり、科学で事実を知ることが出来ても、判断するために必要な価値の問題には、踏み込むことが出来ないということです。
その科学を信頼しすぎて、全て科学で解決すると考えることこそが、「科学的」ではない態度であると筆者は指摘します。

なお、判断については、科学的事実をもって判断できるのではないかと考えられる部分もあります。その点については、「原理的な価値判断」と「具体的な事物についての価値判断」があり、後者については、事実から導ける部分がありますが、前者はそうではありません。また、後者は前者を前提とした上での、二次的なものであります。

3.哲学と科学は対立するか


科学的知識がないと、目的が正しくても、手段が不適当で、結果として正しいことにならないということが有り得ます。
一方、どんな行為をするとしても、行為には目的があり、また目的がなければ、行為を選ぶことが出来ない。
つまり、「原理的な価値判断」を担う哲学が、目的を決定する仕事をすると指摘します。

そして、哲学と科学は対立するものではなく、相補うべきものです。しかし、それでも対立するものと捉えられるときは、本来の領域を超えようとしたときであります。
このことを忘れ、全てを科学で割り切ろうとした時に、人間みずからの作り出した科学によって支配されてしまうのではないかと説きます。

4.哲学は個人生活をどう規定するか


ここでは常識という哲学について話が変わります。
その常識という哲学が、実は非常に曖昧であることを、「幸福」の追求という例で説明されています。幸福な生活を目指すということを否定する人は、少ないと思いますが、その実「幸福」とは何か?という点になると、必ずしも衆目の一致するものではないどころか、哲学者の中でも一致しないのです。
つまり、幸福が何かを決めるのは常識ではなく哲学であり、そしてによって我々の生活まで変わってくるのです。

5.哲学は社会的意義をもつか


この章は、個人ではなく社会に対しての哲学について話が進みます。
個人個人が哲学をもってよりよい人生を送ることにより、よりよい社会ができるという方向性が考えられます。これについては、あまりも理想主義で遠回りであり、人を変えるより社会制度として悪いことをできないようにする方がよいとも考えられます。
しかし、筆者は、このような根底にも哲学が存在するとします。

たとえば、民主主義と国家主義のいずれがよいかについても、単にそれを採用している国家の国民に関する事実だけを比較して優劣は決まらず、哲学の相違が影響しています。さらに民主主義を掲げる者の中においても、資本主義、社会主義等々様々な違いがあり、これらは、現状認識の違いによる部分もあるが、主張するものの哲学の違いによる部分も大きいとします。

そのため、哲学によって社会をよくすることは、非現実的どこか、社会をよくするための唯一の道であると説きます。
特に多数決のような形式的な原理しかないものに、内容を与えるのは投票するものの哲学です。

6.哲学は現実に対して力をもつか


人間は哲学によって、自分の生活態度を決定することができたとしても、世界には人間の手ではどうすることもできない法則(歴史の必然性)があり、大きく現実を動かすことは出来ないのではないかという考えは、過去から根強くありました。

これが誤りであることは、自然科学が示しているとします。
自然法則は実験によって発見されるわけですが、そもそも実験は自然現象を人為的に一定の条件の下において可能になるものです。
つまり、自然法則が発見することそのものが、自然現象が法則によって必然的に決定されたものでないことを示しています。
そして、人間がその法則を利用して、文明を大きく発展させたこともまた、誤りであると示す材料です。

7.科学の基礎にも哲学がある、8.哲学は学問性をもちうるか


この二章は哲学の学問性、つまり哲学は個々人のもので主観的・相対的なものか、それとも客観的なものかということをメインテーマとしています。

人文系の科学者からは哲学は、マックス・ウェーバーのいう「価値からの自由」として、社会科学と哲学を切り離さなければいけないと考えてられています。
しかし、それについても筆者は疑義を呈しており、例えば研究対象を選ぶときの判断基準について、価値判断に結びついていると指摘します。

また、学問とは客観性が必要です。個人として承認するしないはあるにせよ、科学の分野では事実として客観的です。では、哲学はどうか。哲学は千差万別なものですから、万人が承認するものではありません。しかし、科学が古い仮説なり理論を、新しいものを打ち立てて移っていくように、哲学の場合も、古い理論の欠陥を新しい理論を立てて解消していくという過程を繰り返すことにより、客観性を得ると示しています。

終わりに


9章が本編にあるのですが、一旦要約はカットさせていただきました。

この本を読んで、私として感じることは、哲学の地位を失った現代こそが一番の哲学の必要性の証明なのかもしれないと思います。
そして、哲学がないということは、折角人間には知能があって、目的を考えて、手段を検討し、豊かな暮らしをおくる等の人間らしいというか、人間にしかできない能力を与えられているにも関わらず、それを放棄して、本能のまま生きる禽獣の道へ進むということではないでしょうか。
それは市井の一般人よりも、むしろ本来は知的な能力の高いはずの、経営者とか学者・技術者、政治家などの側に、顕著に現れているように思います。

どんな思想を持つことも自由でありますが、だからこそ過去の時代の審判を受けてきた流れを理解し、新しい思想を生み出すことを目指したいものです。
とはいっても全ての思想を理解することは不可能ですし、それに時間を使いすぎて新しいものを生み出す力を失っては本末転倒であります。
だから、どこまで哲学を学べばよいのかというのは難しい問題です。これに何らかの答えを出せたらよいなという意識は、心の中に少々持っています。
2019年6月12日水曜日

議決権行使方針ガイドライン

議決権行使方針ガイドラインとは


利益極大化に資することを目的とし、議決権行使を行う上での基準を定める。
機関投資家のガイドラインを参考に、個人投資家として簡便な基準に留め、議決権行使の手間と利益極大化を両立させる。

1. 剰余金処分・配当・自社株買い


原則としては賛成するものとし、以下の基準に該当する場合は反対する。
自社株買いについては、配当とあわせて還元性向を考慮するものとする。
減配・無配については、相応の理由がない限り反対する。
本案に反対する場合、経営状況も考慮し、取締役選任に反対する。
但し、金融業については、個別判断とする。

1) 自己資本比率が50%以上、かつ配当性向が50%を下回る。
2) 自己資本比率が50%未満、かつ配当性向が30%を下回る。
3) 自己資本比率が25%を下回る場合は、配当性向が30%を下回ることを認める。(但し、取締役選任で考慮する)


2. 剰余金分配(配当)に関する取締役会決議を認める定款の変更


反対する。
なお、取締役会議で決定された分配について、1の基準を充たさない場合、全ての取締役選任に反対する。


3. 取締役の選任


a. 取締役の数


機動的な経営体制のため、15名を目安とし、会社の規模により多少の増減を認める。
基準を充たさない場合、全ての取締役選任に反対する。

b. 取締役の任期


1年とする。任期を延長する定款には反対する。また、1年を超える場合、全ての取締役選任に反対する。

c. 取締役の在任期間


在任期間が長い場合は、特に業績を注視し、再任の正当性を判断した上で、個別に賛否を投じる。
留任と新任のバランスが配慮されているかを確認する。新任が少なく経営刷新が見込めない場合、全ての留任者の取締役選任に反対する。

d. 社外取締役の数


社外取締役は、1/3を最低基準とする。これを充たさない場合、社外取締役を除く全ての取締役選任に反対する。
また、e及びfの基準により適任と見做されない場合、その者を社外取締役とカウントせずに基準を判断する。

e. 社外取締役の独立性


社外取締役には、独立性を強く求め、以下基準で判断する。独立性が損なわれると考えられる場合、個別に賛否を投じる。

a) 系列会社に在籍していた者
b) 大株主に在籍していた者
c) 主要取引先に在籍していた者
d) 当該企業と関係のある弁護士、会計士、税理士、コンサルタント、銀行等に在籍していた者
e) 当該企業の主要業務に関係する関係各庁の公務員
f) a)~e)の近親者
g) 在任期間が7年以上を超える社外取締役
h) 多数の会社(4社以上)と兼務している者
i) その他、一般株主と利益相反の可能性がある者

f. 取締役の人物像


取締役については、経営者として適切な能力及び実績があることを求める。下記基準により、個別に賛否を投じる。

a) 営業利益が2期連続で赤字の場合、原則全ての取締役選任に反対する。但し、過去業績に責任がなく、適切な人物の場合、除外する。
b) ROEが3期連続で8%未満の場合、原則全ての取締役選任に反対する。但し、過去業績に責任がなく、適切な人物の場合、除外する。
c) 反社会的行為がある者、反社会的勢力とつながりがある者、その恐れがある者。
d) 会長と最高経営責任者(CEO)を兼務する者。
e) 同一会社内での社歴が長く、経営者としての経験・実績が無い者。
f) 過去に、他社で経営者としての実績がある場合、その実績を考慮する。
g) 別項の規定に抵触する提案を行った取締役については、個別判断により以降の選任に反対する。
h) 取締役会への出席が少ない者。原則として90%以上を基準とし、それ以下の場合は選任に反対する。特段の事情がある場合も、80%以上とする。
i) 60歳以上の者が取締役の1/3を超えないこととする。これを充たさない場合、全ての取締役選任に反対する。
j) 外国籍のものが取締役の1/3を超えないこととする。これを充たさない場合、全ての取締役選任に反対する。
k) その他、一般株主と利益相反の可能性がある者
l) その他、日本社会にとって不適当な可能性がある者

g. 取締役会全体の構成


取締役会には、投資家以外にも顧客・従業員等全てのステークホルダーの意見に配慮し、日本社会の一員として相応しい経営を遂行する責務を持っていると考える。
そのために、個々の取締役の経歴や専門性、年齢層といったバランスが偏っていないことを望む。


4. 監査役の選任


原則として取締役と同一基準とする。社外監査役についても同様とする。
但し経営責任に関する項目(a及びc、d)に関しては除外する。


5. 定款変更


a. 買収防衛策


原則として反対する。また、株主としての利益を損なうと認めた場合は、加えて取締役選任にも反対する。


b. 種類株式の発行、発行可能株式総数の増加


原則として反対する。合理的な説明がある場合、個別検討する。


c. 増資


原則として反対する。財務体質改善に資することかつ、新株を既存株主に優先的に割り当てる場合のみ賛成する。


6. 役員報酬


原則として業績と連動するものが望ましく、またその基準・根拠は開示されなければならない。
それらの開示が不適当な場合には反対する。
また、ストックオプションについては、既存株主の不利益にならない範囲かつ、その対象者が取締役(社外除く)・監査役(社外除く)・従業員のみの場合を除き、反対する。


7. 取締役・監査役への退職慰労金・弔意金


原則として反対する。但し、金額が明示されており、それが合理的と判断する場合、賛成することを検討する。


8. 組織再編・買収・合併等


金銭的な妥当性があり、かつ既存株主の不利益にならない場合、賛成する。
情報開示が不適当な場合は、反対する。


9. 社会的な責任について



我が国で活動する企業については、社会的責任を果たし、株主のみならず、従業員や顧客等全てのステークホルダーへの配慮をすべきと考える。
また、企業活動の中でも自然や環境に対する配慮も求める。
そのため、以下に各号を目安とし、不適当と判断した企業の場合、全ての取締役選任に反対する。

1) 安全保障に関するもの


a) 国外への技術流出やその危惧があるような取引等
b) 国外への規制品の輸出

2) 国益に関するもの


a) 敵性国家への過剰な依存(売上・取引)
b) 敵性国家への投資
c) 敵性国家からの人材雇用
d) 敵性国家からの輸入
e) 外国への大規模な雇用流出


3) 社会に関するもの


a) 経営体制に起因する日本国内法令への違反
b) 経営体制に起因する不祥事
c) 社会への責任を経営方針として明示しない姿勢

4) 労働者に関するもの


a) 従業員の過労死等の労働災害
b) 経営体制や企業文化に起因する様々なハラスメント等
c) 労働者への責任を経営方針として明示しない姿勢

5) 地球環境に関するもの


a) 環境に大きな悪影響を与えることが従前に予測できる取引や操業等
b) 環境への責任を経営方針として明示しない姿勢


参考文献


JPモルガン・アセット・マネジメント「議決権行使等に関する基本的考え方」
https://www.jpmorganasset.co.jp/wps/portal/Policy/Guideline
明治安田アセットマネジメント「国内株式議決権行使ガイドライン」
https://www.myam.co.jp/about/voting/guideline/
日興アセットマネジメント「議決権等行使指図ガイドライン(全文)」
https://www.nikkoam.com/about/vote/guideline


改定履歴


20190607新規策定


後書き


今まで優待株中心に株を持っていて、議決権を気にしていなかったのですが、少しでも経営サイドへ株主として成長と還元、社会貢献を求めていくべく、ガイドラインを策定し、それに則り賛否を示すことにしてみました。
その他の個人投資家の参考になれば幸いです。
2019年6月9日日曜日

20190608:関東鉄道 佐貫駅~竜ヶ崎駅~江戸崎~ひたち野うしく駅~つくばセンター~土浦駅~石岡駅~水戸駅~けやき台団地

家庭の事情もあって久しぶりになってしまったバス旅ですが、今回は関東鉄道バスの1日乗車券を使って茨城県を北へと進んでいきました。
この1日乗車券は、土休日限定ながら700円という値段で、路線から考えると破格の値段と言えます。実際、往復どころか片道でさえ元が取れてしまう路線が結構あります。

関東鉄道竜ヶ崎線 佐貫~竜ヶ崎




まずはバスの発車する竜ヶ崎まで、常磐線の佐貫から列車に乗ります。
関東鉄道は、以前に常総線には乗っていますが、竜ヶ崎線は初めてでした。

単行のディーゼルカーで、20人程度の人を乗せて出発します。
佐貫の駅を出るとしばらくは住宅街ですが、やがて田園風景に変わり、唯一の中間駅である入地の駅につきます。ここで二人降りました。
入地を出てもしばらくは田園風景が続き、住宅が増えてくると竜ヶ崎の駅につきます。
地図で見ると竜ヶ崎の市街地の外れにあるような感じです。


関東鉄道バス 竜ヶ崎駅~江戸崎




※画像は回送ですが、入線する寸前で行き先表示が変わり、降りたときは既に回送だったので、これしかなかったです。。。

竜ヶ崎の駅を出ると目の前にバス停があり、コミュニティバスを含めて何系統か路線があるようです。
既に数人待っていて、何人かの人は前のコミュニティバスに乗って行きました。
このバスには他に3人の人が乗り込んでいましたが、1日乗車券を所持していて、江戸崎でこの先のバスにも乗り継いでいったので、どうみても普通の利用者ではないようでした。

竜ヶ崎の駅を出ると、警察署前バス停あたりまでかなりさびしい感じの市街地を抜けていきます。途中のバス停で1人乗ってきました。
その先は一旦市街地が途切れ、田園風景になりますが、城ノ内一丁目バス停からは新興の市街地のようで、住宅街も建物が新しいです。
その中に龍ヶ崎済生会病院があり、構内に入ります。ここで途中で乗ってきた1人が降りていきました。
病院を過ぎるとショッピングモールがありましたが、このような場所で広大な駐車場と高さの低い建物をみると、如何にも郊外の感があります。都心にまだ比較的近い郊外だと駐車場も建物の上か下にあったりして、建物の高さが違います。
さらに、たつのこスタジアムというのがあり、何かの試合が行われているようでした。江戸崎vs水戸というのは何を指しているのかわかりませんが。




その先の交差点で別のバスに遭遇しました。この新興住宅地を回って佐貫駅まで直接行くバスのようです。
このような光景も長峰沖バス停で終わり、このあとはひたすらローカル線の様相となります。
下塗戸(しもぬると)という難読バス停を最後に、龍ヶ崎市から稲敷市に入ります。ここでバス運賃が跳ね上がります。昼間だけ龍ヶ崎市内において運賃の上限を定めているようで、それで不自然に210円から上がらなかったわけです。

変わらない田園風景に住宅が点在する様相ですが、このあたりで雨が強くなり、窓も曇ってきたので悪い展望がさらに悪化してきました。途中の柴崎で1人だけ乗ってきて、太田という集落で降りていきました。買い物のおばあさんでした。
他には殆ど乗り降りもなく、真っ直ぐ進んでいきますが、浦向バス停をすぎたところで左折し、急に坂を上っていきました。




ここからは北上し江戸崎を目指します。
次の桑山坂上バス停のあたりで、圏央道を越え、少しずつ住宅が増えてきたような気がします。
小野川を越えると、まもなく江戸崎車庫があり、手前の方は休んでいるようですが、奥のほうにはどうも廃車待ちのような感じのバスが並んでいます。
(写真で見ると後ろのバスには方向表示機がありません)




車庫を過ぎると江戸崎の町に入り、すごく昭和のままな感じで土曜日だからかシャッター街でしたが、JRバスの江戸崎駅の後ろで降ろされて終点となり、走り去っていきました。



写真の端に写っているのは、JRバス関東の土浦行きです。関東鉄道バスが12:40分着で、JRバスが12:40発なので本来は出会わないはずですが、早着してこうなりました。
元々はJRバスの駅でしたが、現在は佐原や桜川庁舎へのコミュニティバスと関東鉄道バスも乗り入れており、バスターミナルとなっています。
後で土浦駅でかなりの経年車をみたので、1世代前のエルガミオでなく、それだったら乗ったのになぁと思いました。


関東鉄道バス 稲敷エリア広域バス 江戸崎~ひたち野うしく駅




これもコミュニティバスに近いタイプだと思いますが、1日乗車券は有効と明記されているので安心して乗ることができます。
乗ってきたのは、先ほどのバスから引き続いて同じ面子ですが。

江戸崎をでると少し南へ進みます。江戸崎は町並みも昭和感が強いですが、道も手狭なので中型バスとはいえ、運転には気を使うと思います。
しばらくすると大型スーパーがあり、ここがタイヨー江戸崎店前というバス停でいかにもコミュニティバスといった感じです。ここから1人乗ってました。

その次は、稲敷美浦バスターミナルというバス停ですが、駐車場のような場所があるだけで、どこにバスターミナルがあるのかちょっとわかりませんが、通過して次は稲敷市役所です。ここも市役所の構内まで入りますが、土曜日ということもありただ入るだけで通過。
犬塚コインランドリー前、蒲ケ山コンビニ前と如何にもコミュニティバスといった停留所を通過して、圏央道を超えます。
その次の蒲ケ山交差点では数人が乗ってきました。その先で牛久市に入ります。




筑波南奥原工業団地へ寄っていくようなルートになりますが、平日はともかく土曜日の昼では乗ってくる人はいませんし、通勤も殆どマイカーな気がするのでどこまで寄る意味があるのでしょうか。
上記の写真のように、並木だけが目立ち静寂の中をバスが走り抜けていくような感じです。

2つ先の奥野生涯学習センターもセンターの中に入っていくのですが、外れの舗装すらされていないような駐車場で転回するので、このバスの扱いというものが寂しいものです。
このあたりの案内では、「牛久大仏」の文字が並びますが、数キロ先なのでこのバスとは無関係です。

しばらく進んで、ひたち野うしく駅が近づくと、また新興住宅地の様相となり、ひたち野東三丁目で数人乗ってきました。
ひたち野うしく駅周辺は、龍ヶ崎のニュータウンと同じように、ホームセンターやスーパーなどの大規模店がならび、こういう町並みには無機質な同一性を感じます。


関東鉄道バス 31A系統 ひたち野うしく駅~イオンモールつくば~つくばセンター



ひたち野うしく駅からつくばエクスプレスのつくば駅横にあるつくばセンターまでの路線で、この路線は途中のイオンモールつくばも含めて結構利用者が多く、実際1時間3本ほどの本数が確保されています。

ひたち野うしく駅を出ると、県道274号線学園西大通りへ出て、つくばへ西進します。
常磐線はアンダーパスをし、しばらくいくと中根北バス停で、ここまで少しバス停の距離が開いています。ここで1人乗ってきました。

この道は交通量も多いですが、広いのでスムーズに飛ばしていけます。ひたち野エリアを抜けると周囲も長閑な感じとなり、牛久栄進高校をすぎるとつくば市に入ります。

その先の稲岡交差点でイオンモールつくばへ入るために、牛久土浦バイパスに入ってからモールの駐車場を抜けてモール内のバス停にいきます。
どうもここは交差点の信号や駐車場のマイカーでかなり時間がかかってしまいます。
モールではかなりの人が降りて、そこそこの人が乗ってきます。

再び学園西大通りへ戻り、北上を続けます。
国道354号をアンダーパスすると、環境研究所・気象研究所と二つの施設が続きます。
次の洞峰公園から住宅も目立ちだし、乗ってくる人が次第に出てきます。

交通量も多いのですが、つくばでG20絡みの国際会議があったようで、それに伴う警戒が目立ち、パトカーもいました。
吾妻西の交差点で中央通へ右折すると、まもなくつくばセンターです。ここは、つくばエクスプレスのつくば駅でありますが、関東鉄道は競合関係にある面もあり、「つくばセンター・TXつくば駅」とセンターを強調して案内します。


関東鉄道バス 10系統 土浦駅西口~つくばセンター~筑波大学中央



※写真は終点で撮影。

土浦駅とつくばセンターを結ぶバスは、朝の一部を除いて筑波大学中央まで運行されています。ですが、ここまで乗ってきた人は殆どがつくばセンターで降りてしまい、乗客は入れ替わる格好になります。

つくばセンターを出ると中央通りを東へ進み、学園東大通りへ入ります。
竹園二丁目まで一端南下してから、学園竹園バス停を通って、県道24号線を東進するという、少し遠回りのルートを通りますが、このあたりでも乗り降りがあるので、営業上の理由で迂回しているのでしょう。

花室をすぎると、またローカル線の様相となり田畑に住宅が点在する感じです。
吉瀬のバス停の先で常磐道を越えると、すぐに土浦市に入ります。

土浦バイパスをアンダーパスして、田中町からは土浦の市街地に入ってきます。
そのままこのバスは直進して、土浦駅西口のロータリーにつきます。


関鉄グリーンバス 土浦駅~石岡駅~ヒルズガーデン美野里




※写真は石岡駅で撮影

土浦駅から北上する石岡駅方面を選択しました。石岡駅までいくバスが本数が限られるので、1時間弱休憩を取りました。
やってきたのが、かしてつバスデザインの関鉄グリーンバスの車両。
この系統は途中の中貫行が殆どで、1日2本程度しかないヒルズガーデン美野里行という事情もあってか、行き先表示は経由地を大きく表示しています。

土浦駅を出ると国道125号線へ出て、ここをひたすら北上していきます。
途中の関鉄本社前というバス停は、近くにそれらしく建物がないのですが、地図では一本入った奥にあるようです。
土浦一高で一人高校生を乗せ、若松町の交差点は直進して、県道64号線へ。
この交差点付近にはロードサイド店がありますが、過ぎると長閑な感じになります。

中貫バイパス入口の交差点で5分くらいでしょうか、右折していくのに時間が掛かりました。土浦バイパス(国道6号)自体がかなり混んでいたのと、信号の都合もありました。
やっとの思いで合流すると、中貫のバス停があり、今回は通過しましたが、多くの便はここで折り返しとなります。

このバスは中貫を過ぎると、かすみがうら市に入ります。土浦市内に比べると乗り降りが減っていき、(まあ当然ですが)土浦駅から乗ってきた人は殆ど消えました。
長閑になった景色をみて流れの悪い道にやきもきしていると、千代田庁舎入口の交差点を左折します。かすみがうら市の市役所を経由し、つくば国際大東風高校に立ち寄ります。
この立ち寄りは数便だけのようで、実際スクールバスもあり、なおかつ土曜日なので乗ってくる学生の数は限られていました。

再び国道6号へ戻り、北上を続けます。
立ち寄りの間に渋滞がはけたのか、少しスムーズになりました。
野寺坂のバス停は、丁度常磐道の千代田石岡ICがあり、少し流れが悪くなります。
まもなく、石岡市に入り恋瀬橋を渡ります。
これは川の名前で、名前はかわいいですが、特に何も変哲のない田舎の光景でしょうか。
晴れていたら筑波山が良く見えるものと思います。



恋瀬橋北交差点で、国道355号線へ左折すると、石岡の市街地に入ります。
到着予定時刻が16:50で、次の水戸行が16:55発なのでハラハラしていましたが、何とかこのあたりで安心しました。

国府三丁目の交差点を右折するとまもなく石岡駅で、上記写真のようにバスターミナルがあります。
殆どの客は石岡駅で降りており、この先へ乗る人は少なそうでした。


関東鉄道バス 石岡駅~水戸駅





さて、同じバスターミナルに水戸駅行のバスが待っていました。
どのくらい乗っているのかと思ったら、ゼロ。発車時刻まで3分ほどで乗ってくる人は私の他に居ませんでした。(やっとのソロバス)

三菱ふそう製の経年車で、大型バスのため車内も余裕があり、長距離バスなだけにありがたい限りです。

石岡駅を出ると一旦南下して、国道6号に入り、北上を続けます。途中、イオンの前で買い物帰り老夫婦が乗車してきました。
八軒台を過ぎるとまた長閑な感じとなり、まもなく小美玉市に入ります。
ちなみに、先ほどのヒルズガーデン美野里は小美玉市にあり、少し離れて並行している県道52号線沿いなので、頑張れば歩いてそちらまでいけると思います。(そんなことする人は居ないでしょうが)

しばらく進んで大曲のバス停あたりで、先ほどの老夫婦がおりて、またソロバスになりました。そのバス停にあったガソリンスタンドが、やたら人が居て何か福引っぽいこともしていたので、何があったのかと思いました。

まもなく小美玉市の市役所がありますが、あまり中心地という感はなく、そもそも合併して出来たということも考えればそういうものだろうかというところです。

先後入口バス停を最後に、小美玉市から茨城町に入ります。入ってもそれといって景色の変わるものではなく、引き続きのんびり進んでいきます。
ちなみに、「まずのちいりぐち」と呼びます。アナウンスで聞いてへえと思ったのですが、ネットで調べると同じ場所で「まつのち」というバス停もあるらしい。どちらが正解なのか。

茨城東高校を過ぎると東関東道を超え、その先で一旦国道を離れて茨城町の市街に入ります。奥ノ谷は役場にも近く、小規模な商店街もある中心地。ここで1人乗ってきました。

ちなみに、過去に鉾田駅から水戸駅までバスに乗ったことがあり、この路線とは奥ノ谷で合流するのですが、その時は茨城町役場の前まで寄ったのと、この茨城町区間で誰も乗ってこず、鉾田駅から水戸市内までまるまる1時間以上ソロバスだったということがありました。

2分ほど時間調整をして北上を続けます。
涸沼川を越えるころには、少し夕日も出てきて明るくなってきました。




その先の長岡では、一度国道6号線へ入ってから、長岡新田交差点を左折し、県道50号線へ入ります。その部分では以前乗った時もそうでしたが、少し時間がかかります。
県道50号に入るとまもなく水戸市に入ります。

平須バス停から住宅が増え、このあたりからはバスに乗ってくる人も増えてきます。
平須を過ぎると道が広くなり、茨城県庁があります。特に乗ってくる人はなく通過。
このあたりは交通量も多いですが、なんとかスムーズに走行できていました。

実は、ガルパンの戦車カツを食べるというサブ目標を持っていたので、けやき台団地を目指しており、途中の緑岡中学校入口から、ときわ台団地まで歩いて、乗り換えることを当初考えていました。
しかし、このバスが北口に到着する予定の18:15に出る、南口発のけやき台団地があり、今の調子なら間に合うのではと思い、賭けにでて水戸駅まで乗りとおすことにしました。最も間に合わなくても、ときわ台団地からのバスは水戸駅を通るので、さほどの問題はありません。

千波湖バス停は、右手に千波湖が見え、南下するバスであれば湖が撮れるかと思いますが、あいにく反対側なので撮れませんでした。
常磐線の臨時駅である偕楽園駅を横に、複雑な立体交差を越えると、偕楽園入口バス停があり、それっぽい雰囲気はありませんが、少し歩くと偕楽園の門があります。

大工町交差点を右折し、国道50号に入ると水戸の中心地で交通量も多いですが、バスレーンがあり、なんとか今までのスムーズさを保って、水戸駅に到着しました。


関東鉄道バス 水戸駅南口~けやき台団地


※カメラの電源が切れたので以降写真無。

18時過ぎに水戸駅北口について、何とか構内を通って無事に南口のバス停へ。定刻18:15分着のバスから18:15分発のバスへ乗り継ぎが出来てしまいました。

この系統は今年の4月に出来たそうで、既にときわ台団地~千波~水戸駅北口~酒門~けやき台団地というルートがありますが、大回りになるので直線的にけやき台団地周辺と水戸駅を結ぼうという意図ではないでしょうか。

水戸駅を出るとそのまま南下していきます。
市内の通勤通学路線の様相で、みなみ団地入口あたりで人が降り始めました。
その先の水戸バイパスを左折します。この区間が今までなかったものと思われ、酒門東バス停まで距離がありました。
その先は元々の路線であった、バス停を回って終点のけやき台団地は、数台が待てそうな待機スペースと乗務員休憩用の建物、待合所がある場所でした。


関東鉄道バス けやき台団地~水戸駅北口~ときわ台団地


さて、クックファンで戦車カツを食べ、またけやき台団地の折り返し所に戻ってきました。本日最終となるときわ台団地行です。

折り返し所から乗ったのは他に1人でしたが、けやき台団地周辺で10人近くは乗ってきましたでしょうか。夜の最終とはいえ結構乗るものです。

中央児童公園バス停の先を右折し、先ほどの南口発の路線とはわかれます。
外は真っ暗なのでよくわかりませんが、団地周辺をでるとかなり長閑なものと思われます。

竹隈町の先で、常磐線と大洗鹿島線の踏切があります。直後に左折し、線路脇を進みますが、もう一度水郡線の踏切があります。
都会とは違うとはいえ、これだけ踏切があると場合によってはかなり時間がかかるかもしれません。
時間の都合もあるので、水戸駅で下車し、帰宅しました。


おまけ クックファンの戦車カツ


6種類メニューがあって、明らかに1人では食べれない2つを除くと4種類あって、もともとのオリジナル(TVアニメ10話のもの)と最近劇場版にあわせた新作3種類があるのですが、折角なので新作の「Ⅳ号H型(D型改)仕様」を注文してみました。




本体のとんかつに、砲塔のメンチカツとシュルツェンのハムカツという組み合わせで、揚げたてでジューシーでおいしかったです。見た目重視の品ですが、味もおいしいです。
店内にはガルパン関連のイラスト、色紙、サイン等色々あって中々のものなので是非。