前提
- 素人の思索なので抜け漏れがあると思います。むしろ、抜け漏れしかありません。
- 市場平均をアウトパフォームすることを目指す前提がありますが、基本的に筆者の思考は守備的な棋風です。
高配当戦術とテクニカルセクターの共通点
最近、株価の伸びの問題からか、結構やり玉に挙がることの多い高配当戦術です。
論争だとXOMやIBMといった個別株を例に、高配当は外れみたいな意見がよく見受けられます。
上記のツイートがほぼ言いたいことなのですが、あえて追記すると高配当戦術の肝は
他者に知られておらず割安ということです。
シーゲル教授の本を読んだ個人的所感ですが、確かに配当の重要性を主張していますが、配当が高い株を何でも買えというものではないと解釈しています。(そもそも最終結論はインデックスで国際分散ですが)
ダウの犬戦術というのは、
高配当だからではなく、ダウ30種に選ばれるという裏付けの上で、
「比較的」人気のない株だから、アウトパフォームしているということになったのだと思います。
つまり、
大前提は成長性と株価のバランスにあるというのが、基本原則だと解釈しています。
基本的に市場は効率的であると言いますが、現実的な話として、人間の世界のことですから、評価の良し悪しや人気の有無というのは、時によって偏ることがあり、その偏りに賭ける部分があるのだと考えています。
もし、それを否定するあるいは諦めるのであれば、VOOなりVTI、VTを買うのが無難でしょう。(これは、容易な様で難しい選択であり、知った上で選択される方には尊敬すべき人が多いです)
その上で、評価が低めあるいは人気がない方を志向するのが高配当戦術であり、評価の高いあるいは人気がある方を志向するのがグロース株であったり流行りのセクター(ハイテク)狙いとなります。
ということは、目指していることは実はそんなに大差ないのではないか?ということです。クレームが殺到しそうな見解ですけど。
この二つは注意点も、「行き過ぎに注意しろ」ということで、またまたよく似ているのです。
高配当株で気を付けることは、究極には「減配リスクの高い株」を避けることです。つまり、成長性がなくなるとかマイナスになるといった事です。
急に株価が伸びて配当再投資がしずらくなることもあるかもしれませんが、上記よりは切羽詰まった問題ではないでしょう。
では、ハイテクセクターはどうかというと、こちらの課題は「高値掴み」と「成長できなかった」の2つです。
前者は、シーゲル教授の言う「成長の罠」で、素晴らしい成長をしたとしても、買値が高すぎて報われないということです。後者は、(ハイテクセクター全体であればリスクは下がりますが)個別株であれば、むしろ市場の期待ほど成長する企業の方が稀かもしれないと思っています。
これらを全てまとめると「成長性と株価のバランスが崩れている」と投資したら、実際は崩れていなかった(あるいは投資家に不利な方に崩れていた)ということになります。
結論
この記事で何が言いたかったかというと、高配当戦術は巷で言われているよりは悪くない戦術であり、今ハイテクが人気なのは今ハイテクが上がっているからということを考えると、一歩引いて見た方がいいということです。一歩引くことが機会損失だといえばその通りかもしれませんが。
そして、高配当戦術が有効に機能する場面が、サイクル上はまた来る可能性があるということだけは言っておきたいです。なぜなら、どちらも「行き過ぎること」に可能性を求めて行う方法論であり、表裏一体だと考えられるからです。
根拠と言うほどのものではありませんが、SP500でもMAGAの4社を除くとだいぶ様相が変わるという超格差"市場"になっているという事実があります。MAGAの4社の成長性について異論はないのですが、逆回転する可能性というのは高まっているのかもしれません。その時には、おそらく高配当戦術がハイテクを上回るものと考えられます。
だから、私も高配当戦術は初心者向けというのは明確に否定します。
まずは、VOOとかVTI(VTもいいかな?)を買ってみたりして、市場を知っていくことに努めるのが無難なスタートだと思います。
傾けるという行為自体が、市場平均に勝つための戦術論の1つであり、戦術論を試す前に、戦場を知らないといけません。
この辺りを理解していない人が、自滅するか、大勝ちしてそれが正しいと喧伝することにより、本質が分かりにくくなっているのかもしれないと思っています。
(まあ、私の言っていることも間違っているはずなので、よく考えた方がいいですが)
では、どうするのか
ここからは私がこの後どうしようと思っているかという話です。個人的なことです。
1月末時点のポートフォリオです。
今は、ここにRDS.Bを買い増しているのでちょっと変わっています。
高配当(T、BTI、ABBV、DUK、RDS.B、VYM)、グロース(MSFT、V)です。MCDは中庸かな。CSCOは微妙なところで高配当よりなのが現状ですが、市場評価よりは成長余地あると思っています。
ということでまあまあ高配当に寄っています。
私も米国の方が日本より高配当で連続増配も長くてええやんのクチで入ってきた、リーマンショック未経験の新参なので、こうなっています。GEで痛い目見たけど笑
ちょっと成長性に乏しいポートフォリオになっているかもしれません。
ABBVはちょっと特殊で高配当ですが、成長性はあると思っています。ヒュミラ問題が重しになっているというのが個人的な考えで、アラガン買収などが功を奏すれば、十分に成長すると考えると、買っておいて損はない(最悪成長しなくても配当維持できればセーフ)と思っています。
後の高配当株は、そこまでは期待はしていません。減配リスクは低いと踏んでいますが。
皆さんの議論もみていて、グロース欲しくなりました!
MSFTは特にいいので色付けとして持っておくとして、QQQがいいかなと思っています。
VGTとQQQで悩むのですが、VGTはAMZNとGOOG、FBがいません。
これが吉と出るか凶とでるか、それは分かりかねるのですが、そういう時はマイルドな方に行っておくのがいいとしておきます。
特にAMZNが居ないのがどうかな…?後者2つはハイテクと言いながら収益源が広告によっているので、結構性質が違うと思っています。
ところで、こんなことを思いつきで呟いてしまいました。
今、この社会でMAGAでもGAFAでもいいですが、そのあたりのハイテク技術を抜きに暮らすというのは、正直困難であります。次世代の生活必需品セクターとして、ハイテクがいつの間にかディフェンス色の強いセクターと見なされる日が(遠くないうちに)来るのかもしれないと思うようになりました。
その観点でみると、私の考えではAAPL、GOOG、FBは弱いんですよ(贅沢すぎ)。AAPLは製造業的な問題を抱え込んでいることが、GOOGとFBは広告に依存しすぎていることが、どちらも不景気になったときにネックなのかと。
AWSとAzureはインフラなんで、そこでMSFTとAMZNは強いんじゃないかと。
そこでVGTとQQQを見ると、AMZNがプラスでGOOGとFBがマイナスで、差し引きマイナス1なのでVGT買うのと迷います(繰り返すが贅沢すぎ)。
ただ、繰り返しになりますが、ハイテクが割高であり行き過ぎであることもあり得るので、買うとしてもちょっとずつであり、サイクル末期のここで全力投資は危険かなと思っています。
TECL!TECL!TECL!