2018年8月12日日曜日

「広辞苑」の罠 歪められた近現代史(水野靖夫著)



広辞苑といえば、一定の権威がある(とされている)辞書であり、一冊で国語辞典から百科事典にまで使えるという便利(とされている)な辞書であります。

私は広辞苑というものをさほど触れたことが無いが(年代的な問題もあります)、如何に酷いかというものを見てみたく、借りて読んでみました。

一言で書籍の中身を要約すると、「広辞苑には、連合国(WGIP)や支那、朝鮮のプロパガンダがふんだんに使われており、日本を徹底的に貶めている」ということになります。
著者の歴史認識を全て肯定するわけではないですが、日本人ならこんな認識・記述は絶対ないなと思うばかりです。

まぁ、正直なところ岩波書店という発行元の素性を鑑みれば、別段おかしくはなく、少なくとも百科事典としては権威足り得ないということは、わかりきっているわけですが、それを知らない人向け、もしくはそのようなプロパガンダを笑い飛ばしたい私のような人へのエンターテイメントとしては、意義があるのかなと感じます。

さらに、基本的には版を重ねるごとに、加速度的に記述が左傾化・先鋭化しており、敗戦利得者が跳梁跋扈していた時代より記述がおかしくなっているというのは、恐ろしいものです。

近現代に絞っているので、それ以前の時代はどうなるかというところも気になりますので、そちらへ焦点を当てた本も読んでみたいところです。
想像するまでもなく、それ以前の歴史もデタラメでしょう。