2020年1月25日土曜日

私の投資遍歴

自己紹介も兼ねて、過去の投資遍歴をご紹介してみたいと思います。
大しても面白いものではありませんが、暇つぶしや絡むときの参考になさっていただければ。

中学生・高校生くらいの時に、お年玉の貯金を「親父に」インド株投信に放り込まれていまして、これは2倍くらいになりました。
自発的に行ったものではありませんが、投資というものを考えるきっかけであります。
ある意味勉強になったとは言えますが、それにしても今考えると結構ヤバイものにぶちこみやがって笑……とは思います。結果論としては、よかったですが。

大学生の頃はバイト代はほぼ貯金していました。あとは、月に数度飲みに行くくらいか。
実家暮らしでしたし、割とよく貯まっていたのですが、この時は貯金でした。

リーマンショックの後影響、民主党、東日本大震災という三重苦の世の中に解き放たれ、悲観論の最中に、懲役40年を宣告されました。

ここから投資を始めます。
最初は、日本株と投信が主体でした。特にひふみ投信は話題になる前に始めたのが奏功したのか、2倍以上に資産が増えて200万近い利益になりました。
個別株は、優待系と大企業が多かったです。

次はFX。最初はアベノミクス(笑)の恩恵を受けてイケイケで資産を増やしていきますが、次第に相場が難しくなるとジリ貧に。
結局運とか勢いに乗っていただけで実力ではないあぶく銭だったので、最終的な損益は200万以上損失でした。
せめて、損失→利益なら税金かからないのですが、逆なので悲劇です。
海外FXでレバレッジ888倍とかもやりました。俗にいうXM戦士です。まあ、単発で簡単に50万、100万稼げますけども、続かないんですよね。
ゼロカットとかあるから、やりようで上手くいきそうですが、人間そんなに都合よくいかないのです。

いけいけの時期には、先物やオプションもやりました。日経225です。
先物も1日で300万くらい稼いで、完全に金銭感覚狂っていましたね。さっさと会社とおさらばでアーリーリタイヤやとか。
予想の通り、このお金もあっさり消えます。
一気に増えるお金は、一気に減らせるんです。←ココ大事

ということで、トータルではざっくり言うと年収1年分はマイナスだったと思います。
思いますというのは、確定申告用に年間の収支はつけたのですが、一方でこどおじを続けて貯めまくっていたわけで、資産の推移としては均衡を保っていたのです。
だから、今でもブランド物や車、酒で浪費するよりはマシと思っています。
経験になっていますからね。自分が俗物であるということだけですけども。

そういうことで行き着いたのが米国株です。
初期は、高配当しか見てなかったです。個別だと、GE、DUK、T。
あとはETFでBNDやPFF。
DUKはちょっと上がったら売って機会損失になりましたし、GEは真っ赤になって血の涙を流しながら切り捨てました。
Tはまだ含み損ですが抱えています。配当は入ってますし、かつて見てきた含み損からするとへっちゃらです。

その後、2017~2018あたりでぐっとキャッシュポジションを増やしました。
損こそ出していませんが、まさに最悪の決断の一つで、この間で米国株はかなりあがりましたね。
BNDと売れなかったT、GEに少々の日本株。これでキャッシュ75%とかで過ごしていました。
暴落なんて読めるわけない(俗物だから)のに、高いお金で買った経験を生かせていませんね。

そんなわけで、俗物な上に経験を生かせない無能だという自覚を持って、最近は決算などを注視しながら、(ほぼ)永久保有、キャッシュは1割以下ということで、少しずつ米国株を買っています。
今の課題は、本当にこの経験を生かせるのかということと、永久保有はあくまでもほぼなので、GEみたいにビジネス上の優位性を失ったら切らなければならないのですが、それができるのか?という点です。

最後に今の投資スタイルですが、

  • 基本的に米国株メインの”負けない投資”を目指す。
  • 投資に関心を持ち続けるため、運よければS&P500に勝ちたいということで個別株を買う。
  • 個別株は、持続性を第一に利益と還元を重視。
  • 配当はあればいいけど、配当利回りは重視しない。総還元で見たい。
  • 日本株は…今ある分は持っても積極的には増やさない。
  • 欧州株はADRで優良の一部企業を買うかも。
  • 新興国は一切買わない。新興国から利益を吸い上げる米国企業を買う。
といった感じです。
グラフで表すとこうなります。




2019年から棋風改造中の新参なので、生暖かく見守ってくださると幸いです。



補記
米国市場全体へのETFとは、VTIを念頭においています。VOOとかも入ります。
米国個別株には、欧州株のADRを含めています(別々に出すの面倒なので…)。現時点では、BTI、RDS.Bを保有しています。
米国特化型ETFとは、それ以外のものでVIGとVYM、PFFが保有しているものに入ります。その他、セクターETFやVUGのようなグロース株のみとかも考えに入っています。
債権は、BNDであり現状持っているものを維持する方向です。
2020年1月13日月曜日

株式投資の未来(ジェレミー・シーゲル著)

はじめに



米国株クラスタ(の一部)でバイブルとなっているジェレミー・シーゲル教授の「株式投資の未来」を、時間のある正月に読んでみました。
今更ながらですが……。
今回は要約少なめ、考察多め?で行きます。


あらすじ


「成長の罠」として、企業の規模や利益といった数字上の「成長」と投資家がそれによって得られる「リターン」は異なるということを、1957年~2003年までのデータを用いて、紹介していきます。
  • 1957年に組成されて以降に追加された900銘柄は、平均すると当初の500銘柄の運用成績を下回る。
  • 1957年当時のS&P500を買い、その後に採用された銘柄を1つも買わなければ、S&P500連動投資家よりも、よい成績となる。
  • 長期的に高い運用成績を達成した銘柄は、大抵の場合において配当再投資が最大の理由となっている。
  • リターンを左右するのは、企業の増益率ではなく、実際の増益率が投資家の期待をどの程度上回るか。この期待を知るにはPERが最良で、S&P500のうちPERが低い銘柄を選ぶと市場平均を超えた。
  • この「成長の罠」はセクター単位でも、国単位でも同じ結論になる。
以上の5点が著者の調べ上げたデータによる事実です。

その結果として、投資家のリターンは時価総額とは別であり、投資期間が長くなるほどこの両者の相関性が弱くなり、配当がリターンの源泉になると主張します。

この後の章には、成長株やリターンの実態を記し、この成長の罠を補完したのちに、筆者の主張である「グローバル的な解決」やポートフォリオ戦略について書かれているが、あえてその部分は省略します。
示唆に富む内容ではありますが、既に20年近く前のものであるためです。


考察


この本は過去のデータから実に明快な結論を引いています。
しかし、投資の世界(だけに限りませんが)というのは、常に未来に対して決断をしていかなければならないです。
そこへ過去からの結論をどう当てはめていくのか、その判断は凄く難しいものです。

例えば、「1957年当時のS&P500」をそのまま持ち続けると、S&P500に連携し続けるよりリターンが良いというのは事実ですが、実際のところはその中に買収やスピンオフで化けた株もあれば、この様から消えて0ドルに落ちた株もあるのです。
つまり、S&P500は選ばれた大企業なわけですが、その中でも死ぬ株は死ぬのです。
この本の副題に「永続する会社が本当の利益をもたらす」とありますが、まさにその通りで潰れてしまってはどうにもなりません。
そして、PERが低い株への投資がよかったという結果から、安易にPERが低い株が良いリターンと判断すると、衰退企業にばかり投資し、死ぬ株を選ぶリスクが高まります。

その上で、私なりの解釈です。

  1. リターンは、投資家の期待と実際の利益(増益)の差である以上、投資家の期待が高い(=株価が高い=PERが高い)株で、高いリターンを得ることは容易ではない。
  2. 成長には二種類あって、投資をしなければいけない段階の成長と過去の投資から生み出される成長があり、前者の段階で投資してしまうとリターンで劣るが、後者の段階であれば成長しながら配当を手にし、その配当を再投資することで高いリターンを得られる。
  3. 実際の利益を生み出せる会社には、ビジネス上・財務上の裏づけがある。その財務上の裏づけの1つが配当と言える。

ざっとこんな感じです。それぞれ説明をしていきます。

1は殆ど書籍の内容の丸写しに近いです。あえて一言付け加えるのであれば、この条件自体は、極端にPERが安い株でも、極端に利益率が高くかつそれが継続する株でも実現できますが、過去のデータから見てもそれはイレギュラーであり、程ほどの(市場平均並かちょっと上)のPER帯の株が、高いリターンを得る確率は高いでしょう。

2は、「成長の段階」というのをあえて勝手に加えました。筆者は諌める目的なのか高成長というのをちょっと厳しく書きすぎていると思います。だから、二つに分けてみました。投資をしなくてはできない成長では、その後にしかリターンは来ませんし、さらに投資し続けないと維持できない可能性があります。しかし、今投資せずとも成長できているということは、ワイドモートと言ったりもしますが、それそのものが優位性であるため、すぐにでもリターンが来ます(経営者の判断次第ですが)。
もう一つは、投資をする(=お金を使う)ということは、経営のミスにより株主の利益を損なうリスクが高まります。しないことも不作為で競争力を失って衰退するリスクがありますが、得てしてデータは多"悪"化や過剰設備などの方が多く起こることを示唆します。

3は、利益が上がっているけど裏づけが無いということはありえないので、2と同じ内容になりますが、ワイドモートなりキャッシュフローなりの裏づけがあるのです。
そして、最大の裏づけは配当です。少なくとも配当をちゃんと払えるということは、その分のお金を生み出せているということになります。もう一つは、配当を払わずにお金を溜め込んでいるということは、それ自体がお金を腐らせる行為な上に、無駄遣いのリスクが高まるため、その点でも配当を出すということは、投資家が経営者を信頼する材料なのです。


あとがき


好調な相場環境では戒めとして、下落相場では励ましとして、再読する価値があります。それが故に、バイブルとして親しまれているのでしょう。
折を見て、また再読したいと思います。
2020年1月2日木曜日

2019年末の資産現況と2020年の展望

2019年末の現況


2019年が終わって、少しずつ米国株を買っていたのですが、結果としては、下記のとおりでした。

資産全体の割合




その中で米国株及び債権(BND)の割合




未だに65%も現金を抱えている状態なので、これでは資産が中々増えないわけです。

今は、年末年始の空いた時間を利用して、米国株クラスタの中でバイブルとなっている「株式投資の未来」を読んでいます。
その内容をみると、下落する可能性が高いので現金比率を高めて守るというのは、少なくとも過去のトラックレコードからするとあまり良い選択ではなく、その時こそ配当再投資を徹底しろということになります。
ましてや、その下落のタイミングを見抜けず、上昇相場の間に現金を抱え込んでいるのだからもっての他なわけです。

とはいえ、株価が下落≒景気が悪化ということなわけで、そこでもビジネスを継続し、配当を株主に返し、次の上昇まで耐えるということができる企業を見抜くというのは、容易なことではなく、難しい限りであります。

2020年の方針


とりあえず、買いたいと思っている株。

V(ビザ)


営業キャッシュフローマージンや粗利率を見ると驚きの一言です。
もちろん、リブラやビットコイン等の仮想通貨でビジネス環境が破壊されるリスクも考えにくくはないですが、強固な決済基盤を持っているという強みは大きく、簡単には崩れないとみたいです。
どちらかというと、PERが30倍という株価が適切なのかというところに気がかりがあります。

MA(マスターカード)


こちらもビザと同様に強いが、PERは更に高くて38倍。
それもあって、昨年はビザにしたところ。


AAPL(アップル)


実は筆者はアップルアンチで、アップル製品は1つも持っていませんし、たぶん今後も買うことはないでしょう。(昔、中古のアイフォンは持っていましたが)
投資家としては、別の見方で、成長が十分に済んで収穫期として、株主に還元するフェーズに入ってきたのかなという見方です。
問題はテクノロジーセクターのアップルが、生活必需品みたいにそういう守りのフェーズを維持できるのかというところでしょうか。
営業キャッシュフローマージンが低下傾向なのも少し気になるところであります。


MSFT(マイクロソフト)


Windows10は好きませんが、それはともかくとしても、増配余地は高く、成長性も維持しており、PERも29倍なので極端に高いとは思えないところもあって、強さとリターンを共に期待できる会社だと考えています。


PFE(ファイザー)


ヘルスケアセクターは、逆風の要素(医療費・薬価の削減圧力、研究開発費の増大)と好調の要素(高齢化や発展途上国などへの需要拡大)などがあり、扱いが難しいセクターだと考えます。それが故にPERが抑えられていて、長期投資に向いているというのが印象です。
その中でもファイザーは昨年冴えませんでした。決算も見極めたいところでありますが、今の水準なら買っても損はしないのではないかと思います。


JNJ(ジョンソン&ジョンソン)


120ドル台まで下がった時に買おうとして間に合わなかったものです。
しかし、既に145ドルくらいまで戻していて、それでもPER20倍なので高いとは言えないのですが、ヘルスケアセクターの20は高いのでは?という印象を受けます。
一方で、インフレ率が低下し、株のリスク認識も低下している現代においてみると、20倍は高いとは言えないという意見もみかけます。
そこのあたりの結論が自身では出せていないのですが、ヘルスケアセクターの中では買いたい企業であることは確かです。


ABBV(アッヴィー)


こちらもPER14倍です、配当利回りが5%を超えます。
理由は、ヒュミラという特定の製品に依存する割合が高いからなのでしょうか。
また、アラガンという同業他社を買収し、製品のポートフォリオの偏りを是正するよう図っています。これには当然財務的な劣化がついて回るので、そのあたりの不安感もあります。
今の配当から下がるという前提に立って買うとするなら、もう少し下がって欲しいもので、PFEやJNJに比べると、後回しかなという考えです。


PM(フィリップ・モリス・インターナショナル)


タバコ株は既にBTIを保有しています。
シーゲル本ではMO(アルトリアグループ)がS&P500のうち50年間で最も高いリターンであったということが明らかになっています。
タバコというものには、様々なリスクがあってPERが上がりにくい一方、設備投資がほぼいらないため、殆ど配当で戻してくれるという意味では、夢のような株です。
ただ、それが次の50年もそうかというと、それは誰にも分からない問題です。
でも、もう少し持っていていいかなと思うので、米国内のみのMOより、海外のPMを先に持っておこうと思っています。
他の生活必需品セクターと同様、発展途上国というマーケットの広がりが期待できるからです。


その他


他にディフェンシブセクターで狙えそうなのは、CL(コルゲート・パルモリーブ)、MCD(マクドナルド)、MDT(メドトロニック)あたりにも食指が伸びます。
MMM(スリーエム)やUNP(ユニオン・パシフィック)にも割安感を感じます。


方針


やはりインデックスというか相場全体という面で見ると、ちょっと割高で近いうちに暴落する可能性があると思います。
実際、AMZN(アマゾン)は89倍ですし、NFLX(ネットフリックス)は96倍、TSLA(テスラ)みたいに”E”がないのに吹き上がっている株もあります。

しかし、シーゲル本にもあるように、ハイテクバブルでハイテクセクターが割高だったとしても、「その他はセクターはそうではなかった」のです。
優良個別株を中心に買っていこうかなと考えています。
2020年1月1日水曜日

年頭のご挨拶(皇紀2680年、令和02年、西暦2020年)



皆様、新年明けましておめでとうございます。

昨年も拙文にお付き合いいただきありがとうございました。
私事で多忙なこともあり、投稿の少ない時期もありましたが、一年間継続できてよかったと考えております。
また、本年も細々とではありますが、継続したいと考えておりますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。

残念なことに昨年もまた、自然災害が多く厳しい一年でした。被害に遭われた方には、改めてお見舞い申し上げます。
このようなさなかではありましたが、今上天皇陛下への譲位が無事に執り行われたことは、一つ明るい兆しかと思います。
今年は息災の年になることを祈念するばかりです。

本格的に新元号「令和」の世になります。
今年は衆院選がある確率も高いといわれます。
子々孫々に恥じない日本を作り上げるよう、拙文ながらもあるべき道というものを個人の意見として発信し、よりよい投票行動を探っていくと共に、投資で収益をあげて可能な限り納税するという、一国民として出来ることをして行きたいと思います。

末筆ではございますが、皆様のご健勝とご発展をお祈り申し上げます。


皇紀2680年、令和02年
西暦2020年

管理人 らうにー


いらすとや様から画像をお借りしております。