第一走者:西東京バス 奥10系統 奥多摩駅~丹波
この暑い中ですが、リフレッシュがてら奥多摩駅からバスで1時間の山梨県丹波山村へ行ってきました。
奥10系統は、奥多摩駅から奥多摩湖・鴨沢西を経由して、丹波山村中心部の丹波まで向うバスです。
平日1日4本、休日1日に5本という最小限の本数しかないため、観光に行くとしても予定を立てていく必要があります。
奥多摩駅の目の前に、西東京バスの氷川車庫があり、ここから出発します。
存在するバスは全て中型のようで、私が乗ったバスには、最前列の2席にはシートベルトが設置されていました。ヘアピンカーブが続くので、安全のために必要でしょう。
ただ、平日のしかも猛暑の中で観光や山行という人もいないのか、中型バスですら持て余し気味でした。
青梅街道へ出るとすぐに、日原川を渡って、日原街道と分かれます。
日原街道には、日原鍾乳洞方面へ行く奥20・21系統も存在し、こちらは狭い日原街道を通っていくのでぜひ乗ってみたい路線の一つです。
その後は多摩川を渡り、多摩川南岸道路が合流します。青梅街道のバイパスとなる道ですが、今後はどうなるのでしょうか。青梅街道は容量的に厳しい面もありますが、環境保護や財政面を見ると延伸するのが正しいのか難しいものです。
合流した直後に奥多摩病院があり、ここまでは地元客の利用がありました。
さらに次の琴浦バス停で、某学会員と思しき人が下車し、出発時点の半分程度に(といっても元々一桁ですが)なりました。
道中は素掘りのトンネルも散見され、東京都内という感じは受けません。
対向車もちょこちょこ居る程度で、快調に飛ばしていきます。
その後のバス停は集落が見えたり見えなかったりという感じですが、乗降のないまま奥多摩湖に到着します。
渇水の心配なさそうな小河内ダムですが、奥多摩湖バス停でも乗降のないまま、さらに進んでいきます。
奥多摩湖バス停付近だけは、一旦青梅街道を外れますが、すぐに戻り、湖畔を進みます。
カーブが続き、道幅もバスでは窮屈であり集中力を求められる運転が続きます。
(起点からほぼそんな感じですが…)
湯場・女の湯という、温泉がありそうなバス停が続きましたが、どこにもその気配を見つけられないまま、峰谷橋バス停にさしかかります。
ここは、奥14系統峰谷行とわかれ、このバスは引き続き青梅街道を行きますが、奥14系統だけが分かれて峰谷集落へ向かいます。こちらはさらに少ない1日3本と厳しい状況です。
峰谷橋は目立つ派手な橋でした。
橋をわたって先の小河内神社バス停では、1人降りました。
麦山浮橋があるので、それ目当てでしょうか。乗務員氏が帰りも乗るかと質問され、暑いから待ち時間が長いなら比較的涼しく待てる峰谷橋まで歩いた方がいいと説明されていました。確かに小河内神社バス停は道路上にポツンとだるまポールがあるだけなので、そこで待つのは厳しいものがあります。
なおも湖畔を走り、深山橋では、さらに奥12系統小菅の湯行と別れます。
深山橋は国道139号の起点であり、小菅村・大月市と抜けることができます。
バスも小菅の湯で富士急山梨バスに乗り継げば、大月駅・上野原駅(季節限定)までいけます。
私は、小菅の湯へは、大月から行って、上野原へ帰ったので、奥12系統は乗れていません。
さて深山橋を過ぎると東京側の最後の集落である、留浦へ差し掛かります。
留浦を過ぎると、次の小袖川バス停から山梨県丹波山村に入ります。
東京では青梅街道でしたが、山梨に入ると大菩薩ラインとなります。(国道411号で変わりありませんが)
山梨側は留浦より大きな鴨沢の集落がありますが、鴨沢集落の外れには、鴨沢西バス停があり、ここには折り返し場が道路の横にあります。
ここで奥09系統が折り返します。鴨沢集落では登山客の利用があるようですが、今日は炎天下ということと昼の便だったためか、利用者はなく通過していきます。
この先はいよいよ山深くなっていきます。
その先のお祭という珍名バス停で、登山客と思しき人が1人降り、いよいよソロバスとなります。
次の親川から保之瀬までは、集落も無いためかバス停の間隔も広がります。最も自由乗降なので支障というものはないでしょう。
保之瀬の集落は、国道から見るとかなり下にあり、集落から登ってくる道にバス停が2つ(保之瀬・上保之瀬)ありますが、バスを使うだけで疲れそうな場所で、実態としては自家用車がなければ生活は厳しそうです。
丹波山温泉のバス停は、道の駅と日帰り温泉施設が設けられており、猛暑の平日とあってにぎわいとは言い難いものの、ドライブ客などの利用がありました。
私も道の駅の食堂で鹿肉の味噌丼をいただき、温泉を利用しましたが、バスを使ってきている人は皆無のようです。
鹿肉は臭みとかがないものの、歯ごたえはしっかりしていて食べてみるとやはりジビエなんだなと思います。
舞茸も村特産とのことですが、こちらも歯ごたえがあって、甘辛い味噌にもマッチしてよかったです。
温泉は人が少なく、施設も最近リニューアルしたとのことで綺麗で、気持ちよく過ごせました。暑いものの、露天は風もあって気持ちの良いものです。
さて、バスはもう少し先まで行くのですが、終点まで乗って歩いて帰るのが面倒なので、丹波山温泉から先は乗っていません。(自家用車では来たことあります)
この先は、役場前バス停付近で、県道18号が分かれます。村役場は18号側にあり、この道は最終的に小菅村を通って上野原までつながりますが、小菅と丹波山の間にバス路線はありません。
その先は村中心の集落の途中で、終点の丹波バス停となります。
補助金路線として維持されているとのことでしたが、地元の利用客と思しき人が、奥多摩駅周辺の氷川エリアで終わっており、それ以外で全く利用がなかったこともあり、時間帯や当日は今夏でも最も暑い日だったということを差し引いても現状の厳しさを物語っています。
20190626追記
奥14系統・奥20系統に乗ってきました。